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ロードバイクで起こる膝の痛みの原因と対策

2020/03/04
 
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サイクルセラピスト/バイクフィッター/フリーランスの理学療法士です!日本中のサイクリストがもっともっと自転車を活き活きと楽しめるようにフィッティングや施術、パーソナルトレーニングなど各種サービスを展開中!

こんにちは、ACTIVIKEのにっしーです。

今回はロードバイク乗りに多い膝の痛みについての原因と対策をまとめていきます。

快適に長くロードバイクを楽しむためにも怪我はなるべく避けたいものです。

ロードバイクで遠くに出かけた際に膝の痛みが発生してまうと帰りも辛い思いをすることになります。

そんなことにならないように、しっかりと原因と対策を押さえておきましょう!

1.ロードバイクで生じる膝の痛みの原因

自転車を漕ぐ動きと言うのはランニングと比べて地面から直接力を受けないため、関節への負担がとても少ない運動です。

楽に長時間の有酸素運動を行えるのでダイエットには取り組みやすい運動といえますし、エアロバイクなどは高齢者のリハビリなどにも使われています。

しかし海外の研究ではサイクリストの50%が膝の痛みを抱えていると言います。

実際日本でも膝の痛みに悩むサイクリストはとても多い印象です。

これはなぜかと言うと長時間同じ姿勢で拘束されながら運動するからだと思います。

ハンドルに手を添えるため上体は前傾したまま固定され、シューズもペダルに固定されているので一度はめてしまうと関節の遊びがなくなってしまいます。

その状態で長時間高頻度にペダルを回し続けることになるので、関節への負担が大きくなってしまいます。

ビンディングペダルに嵌めた段階でのポジションが体にあっていなかったり、

拘束された状態での体の使い方が合っていなかったりすると膝を痛めてしまうわけです。

また運動自体も長時間に及ぶので、体への負担そのものはやはり大きくなります。

したがってライド後のケアを怠ってしまうと、積み重なった負荷が痛みの原因となってしまいます。

2.ロードバイクで生じる膝の痛みの対策

2.①ポジション調整

ロードバイクの膝の痛み対策としてはまず、適切なポジション調整がとても重要になります。

今痛みがなくても、予防的に適正なポジションにすることがオススメです。

サドル高やクリート位置など、膝の動きに影響するパーツのポジションを調整していきましょう。

膝を守るためのサドル高

まず基本的な膝を守るためのサドル高をお伝えします。

ズバリ言うと、ペダルを回している途中の下死点で膝が30度前後曲がるくらいの高さです。

⬇️実際に膝の故障リスクとサドル高の関係を検証した論文もあったりしますがそこでも述べられていたりします。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21615188-effects-of-bicycle-saddle-height-on-knee-injury-risk-and-cycling-performance/?i=5&from=%2F23312729%2Frelated

膝を支える筋肉は大きく分けて大腿四頭筋(前もも)とハムストリングス(もも裏)です。

膝に負荷が加わったときにこれら両方の筋肉がしっかり働き膝を前後から支える必要があります。

そのバランスがもっとも良いのが膝が30°ほど曲がっているときです。

サドル高と膝に痛みを抱えるリスクを検証した論文においても同様のことが述べられていますね。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/21615188/?i=5&from=/23312729/related

よく一般論的にサドルは高いほうが(低いほうが)いいと言う人がいますが、ケースバイケースとしか言えないです。

筋肉は伸びきっていても力は出ないですし、逆に縮みきっていても同様です。

筋肉はゴムみたいなものなので、伸びれ伸びるほど張力自体はかかりますが、筋力は発揮しにくくなります。

膝を守るサドル高は基本的に下死点で膝が30度前後曲がるくらいの角度です。

ここから個々人の腰や股関節の柔軟性、足首の使い方などで上下していくイメージですね。

膝を守るためのクリート調整

クリートの向きは普段歩いている時のつま先の向きがどうなっているか?をまず基準に考え、その傾向に合わせて調整します。

膝の動きは屈伸だけでなく回旋(捻る動き)もわずかに伴います。

膝を曲げるのに伴いつま先は内側に向き。伸ばすのに伴い外側に向きます。

この動きをコントロールするのは主にふくらはぎの下腿三頭筋や、もも裏のハムストリングスです。

膝のストレス軽減のためにこの動きは必須の動きになります。

クリートの向きや位置が不適切だとこの動きが出にくくなり、膝の負担大となります。

腸脛靭帯炎や、内側広筋炎(膝の内側前面の筋肉の炎症)に繋がりやすいのです。

では、立った状態で足踏みをしている時のつま先の向きに注目しましょう

その向きがあなたにとってストレスのない足首の使い方であると言えます。

クリートの向きも基本的に、つま先がその向き・角度になるべく近くように調整しましょう。

※骨盤の傾きや股関節の緩さ、足首の柔軟性、足指の筋力など、様々な要素によりこの向きは決まってきます。

クリート調整で重要なのは大きな範囲で調整をしないことです。

角度は1°単位、位置は1mm単位で調整しましょう。

またあくまで傾向としてですが、膝の外側が痛い場合は膝が外旋し、つま先が外に向いているケースが多いです。

お腹〜内腿の力が弱く、がに股になりやすいケースですね。

逆に内側が痛い場合は膝が内旋し、つま先が内に向いているケースが多いです。

これは身体的特性としてX脚だったり、クリートを付ける段階でミスをしていたりというケースが多いです。

※これらに関してもケースバイケースです。例えばがに股で漕いでいて膝の内側の筋肉が引き延ばされ続けることで痛みになっているケースもあったりします。

クリート調整に関して大切なのは”極端な調整はしないこと”です。

関節を伸ばしすぎず、圧迫しすぎずのちょうどいいポジションに修正しましょう。

そういう意味でも、歩いてる時の足首のポジションにまず合わせてみることは有効かと思います。

2.②ロードバイクで生じる膝の痛み対策のペダリング

またポジションがあっていてもペダルへの力の伝え方が膝に負荷のかかる動きになっていると、やはり膝を痛める原因になってしまいます。

したがってペダリングスキルを見直すことも大切ですよね。

膝に頼らずに、股関節を主体的に動員してペダリングすることが求められます。

膝は脚を構成する3つの関節(股関節、膝関節、足関節)の中でももっとも可動性が少ない関節です。

と言うことは膝以外の関節がしっかり機能していないと、ペダリングで脚を曲げ伸ばしする動きを繰り返していく中で膝にツケが回ってきます。

長距離を走った後に前腿に疲れが集中している人は要注意、膝以外が機能しておらず膝に頼ったペダリングになっています。

膝を守るために大切なのは股関節が主体的にしっかり機能していて、足首が安定していることです。

股関節からペダルまで力を円滑に伝えるのが膝の役割と考えましょう。

ポイントはお尻ともも裏の筋肉をしっかり使うこと。

イメージとしては階段を登る時の体の使い方が近いです。

体を前傾して上るのと地面と垂直にして上るのとでは膝への負担感が全然違ってきますよね。

前者のように体を前傾して足首に体重が乗る状態を作ることが股関節を使ったペダリングに繋がります。

これをサドルの上でやることになります。

腰が立ち胸が潰れているとペダルに体重が乗りません。またサドルに重心が偏るので、お尻を痛める原因にもなります。

意識としてはこのようにおへそをサドルに押し付けるようにすると腹筋と背筋でバランスよく上体を支えられ、ペダルに体重が乗るようになります。

そうすると自然とペダルの上に重心がくるので、股関節の筋肉を大きく使えます。

・股関節主体のペダリングについて

・ペダリングと足首について

膝の痛みの原因の多くは膝以外にあります。

2.③ロードバイクで生じる膝の痛み対策の体のケア

そして長時間の運動により確実に関節にはダメージが生じているので、しっかり適切なケアをする必要があります。

酷使した膝周囲のマッサージに加えて、上手に使いたいポイントである股関節周囲の柔軟性を確保するためにストレッチをしていきましょう。

膝のケアとしては主に腸脛靭帯(膝の外側)と大腿四頭筋腱(膝のお皿の上)のマッサージをしていくと良いでしょう。

いずれにおいても筋肉と靭帯の間の滑りを良くする目的があります。

膝の外側の痛みに対しての腸脛靭帯のマッサージ

膝のお皿の外側をたどると硬い組織に触れると思います。これが腸脛靭帯です。

腸脛靭帯はお尻のあたりまで続く長い靭帯です。この靭帯と太ももの前後に筋肉の滑りが悪くなると膝の痛みを発生しやすいです。

少し上に指をずらし、上に大腿四頭筋、下にハムストリングスがあります。

靭帯の上下の筋肉の間に指をかき分けるようにしながらマッサージすると良いでしょう。

膝のお皿の真上の痛みに対してのマッサージ

お皿の真上に大腿四頭筋の腱が触れます。

膝のお皿の前上に大腿四頭筋の腱が触れるので、ここを軽く押すようにしてマッサージすると良いでしょう。

2.④ 膝を守るために股関節のストレッチを!

膝という関節は本来は荷重を受け止め、吸収する役割を主に担っています。

基本的に脚を動かす仕事をしているのは股関節と足首なのです。

股関節と足首は3軸に動くのに対して、膝は基本的には1軸にしか動きません。(衝撃吸収のために回旋もするので厳密には2軸)

 ペダリングでこれら2つの関節(特に股関節!)が使えることが大切なので、ケアとしても股関節の可動性をしっかり保つと良いでしょう。

その対策のために股関節周囲のストレッチは特に重要です。

3.まとめ

ロードバイクのポジションは伸びすぎず圧迫しすぎずが基本です。

これにより全身がリラックスした状態で自転車を進めることができます。

またそれを踏まえて膝以外の関節を多く使うことが重要になってきます。

怪我を予防する動きは結果的に効率の良い、早い動きといえます。

試行錯誤にどうしてもなるとは思いますが、ぜひ体と対話しながら調整、練習していきましょう(^^)

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