ACTIVIKE(アクティバイク)

ACTIVIKEと走るレーサー #2 佐々木遼選手(TeamGOCHI)

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ツールドおきなわ2022、アップダウンでペースを上げる佐々木選手(写真先頭の白いジャージ)©️Makoto Ayano

 

注目の若手ホビーレーサーとして必ず名前が上がるのが佐々木遼選手だろう。

 

2019富士ヒルクライム主催者選抜クラス優勝という、ヒルクライマーとして最大の成績を残した選手である。

 

当時、ベテランの競合ヒルクライマーに食らいつく数少ない若手として注目されており、同世代である筆者は刺激を受けていたのを覚えている。

 

そこからコロナ禍を経てあまり表に出てこなくなった印象が強い彼だが、2022年はニセコクラシック年代別6位、ツールドおきなわ市民210で5位と、長距離ロードレースでも上位で戦っている。

 

そんな彼もまたACTIVIKEと走るレーサーである。

 

今回はそんな佐々木選手の、あまり表に出てこなかった自転車事情を掘り下げてみた。

 

(文中 佐=佐々木 A=ACTIVIKE)

 

大きな転機になったニセコクラシック

初ロードレースで上位を走りながらも落車で終えたニセコクラシック cyclowired / Satoru Kato

 

 

A 佐々木選手といえばヒルクライマーの印象が強いですが、そもそもなぜロードレースに転向したのでしょうか?

 

 そもそも乗り始めの時期、練習会に参加した時に”登りなら戦えそうだな”という感触がありました。なので最初はヒルクライムしか選ばなかったんです。そこからは成績が伸びていって、乗鞍HCの年代別で勝てたりもしました。ただ、富士ヒルを獲った後からヒルクライムはパタリと出なくなりましたね。

 

A 2019年の富士ヒルがターニングポイントなんですね。

 

佐 勝った富士ヒルと同じ年にニセコクラシックに出場したんです。あれが初めてのロードレースで、下りで落車して骨折してレースは終わってしまったんですが…それでもヒルクライムより面白いなと感じられたんです。

 

A 骨折したのに!よほどハマったわけですね。

 

佐 初ロードレースでローテーションとかの勝手も全く分かっていなかったんですが、勝った富士ヒルより転けたニセコの方が楽しかったんですよね。それくらいの衝撃でした。あとは、ヒルクライムの単純なフィジカル勝負に飽きてしまったのもあります。

 

その反面ロードレースは勝てなくても楽しいから、ロードレースに出ていこうと思いました。

 

A 走るだけでも楽しめるのは共感できますね。

 

佐 勝った富士ヒル前の冬から田中さん(2018年富士ヒルチャンピオン)と休憩をしないロングライドの練習をするようにもなったんですが、それもニセコのようなラインレースに興味を持つきっかけになりました。それまでは峠のリピートとかメニュー走がメインだったのですが。

 

そうした練習内容の変化も含めて、2019年は大きなターニングポイントでした。

 

A やられてましたね。その時からツールドおきなわも意識していたんでしょうか?

 

佐 いや、当時はあまり考えていなかったです。まだヒルクライマーからロードレースに移行したてだったので、登りが長いニセコのほうがいいかなと。

 

A 確かに、おきなわはまたコースのたちが違いますよね。

 

レースが無かったコロナ禍、そして2022年シーズンへ

 

A 2019年のニセコクラシックを終えて目標をニセコにシフトしたところでコロナが流行り始めましたよね。SNSを見ていると、なんとなくこの辺から登山やキャンプを楽しむ様子がよく見られ始めていたような…(笑)

 

佐 (笑)やはりレースが無いということの影響はありましたね。ちょうどチームメイトでも登山が流行り始めたのもあり、クロストレーニングも兼ねて登山を始めたのですが、山頂で作るご飯が楽しすぎてすぐにキャンプにも手を出して…そこからは早かったですね。(笑)

 

A もう山にいったっきり帰ってこないんじゃないかと(笑)その中でもニセコは意識して練習はしていたんですか?

 

佐 中止が続いたりもしましたが練習はしていましたね。2021年の10月にはもう今年(=2022年)のニセコの準備を始めていました。めちゃくちゃ気合が入っていたので。ただ、この時期から仕事がかなり忙しくなってしまったんです。これがかなり堪えて乗る気力が起きない日が続いてしまって…CTL(※)としても30くらいまで落ちました。

 

※  CTL=42日間のトレーニング負荷(TSS)の平均

 

A そんなに!かなりハードだったんですね。CTLはそれまでどれくらい維持していたんですか?

 

佐 冬の時点で90くらいでした。ニセコの時には150くらいを目標にしていたんですが…そんな状態だったので、(ニセコは諦めて)もう自転車はほどほどに楽しめればいいかなとも思ったんです。ただ奥さんに”頑張ってる方がいい”と言われまして。

 

A 奥さん、厳しいですね(笑)

 

佐 そうなんです(笑)結局仕事の忙しさに慣れて、3月くらいから猛練習を始めました。

 

ニセコクラシック前の練習スケジュール

 

A 1週間はどんな流れで練習していましたか?

 

佐 火〜木は近所の登り込みの周回練習を1時間〜1時間半やっていました。周回コースは2箇所あって、片方は1分くらいの短い登り込みの平坦基調のコースで、もう一方は2~3分の坂があるアップダウンのコースですね。

 

A 平日からハードなスケジュールですね。週末はロングライドですか?

 

佐 そうですね。土曜が150kmくらいで、日曜は120kmくらいですね。練習を始めた時期は一定ペースで走っていました。

 

A ちなみにそれくらいの内容だとACTIVIKEリカバリープロテインはどれくらい飲んでいたんですか?

 

佐 もう毎日飲んでいました。練習のある日もない日も関係なく、朝と夜に1杯ずつ飲んでいましたね。やはりタンパク質だけじゃなく糖質の摂取が大事というのを聞いてから、他のプロテインは飲んでいないです。

 

A 使って頂いて光栄です!他のプロテインはこれまでも飲んでいたんですか?

 

佐 使ってた時期もありますが、どうしても味が受け付けられてなくて。一方でACTIVIKEは糖質が入っているぶん、カロリーが高いのも魅力的です。練習後でハンガーノックギリギリの状態で帰ってくると、疲れていて固形物でカロリー摂取があまりできないんです。内臓も疲れていますしね。その状態で即座にカロリーが摂れる点も気に入っています。

 

A まさにそうした場面を想定しています。食事自体も普段あまり食べない方ですか?

 

佐 いや、結構食べる方なんです。ただ練習後だとコンビニに寄るのも面倒で帰ってきてしまうので、ハンガーノック一歩手前くらいなんです。

 

A 想像できますね笑

 

佐 その状態だと固形物を食べる気にならないんですよね。その点、ACTIVIKEならすぐに栄養補給ができるので、かなり助かっています。味とか飲みやすさはもちろん魅力ではありますが、他のプロテインとの1番の違いはそこだと思いますね。

 

A 意図を組んでくださり感激です。実際に翌日に感じる効果としても感じられますか?

 

佐 全然違いますよ!特に踏むと分かりますね。

 

A ひと踏みめが楽という感じでしょうか?

 

佐 いやひと踏み目は逆にわからないんです。ただ淡々と一定強度で長く踏んでいると差を感じられます。飲まなかった翌日はすぐに乳酸が溜まる感覚があって、脚が重く感じますね。例えばL4を保とうとすると3分くらいで重く感じるのが、10分以上延命する感じがあります。

 

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打ちのめされた2022年のニセコクラシック、そしてツールドおきなわへ

 

集団を崩壊させた羽地ダムへの登りでのアタック ©️Makoto Ayano

 

A ニセコからおきなわまではどのように過ごしていたんですか?

 

佐 実はニセコの結果はショックが大きかったんです。(よく練習する)石井さんが優勝したのも悔しかったんですが、同じ年代カテゴリーでも得意の登りで振り切れない人がこんなに多いのかと、ショックでしたね。

 

A 同じレースを走っていましたが、確かに佐々木さんに近いレベルの人があんなにたくさんいるのかと、集団の大きさにびっくりしました。(ちなみに筆者は千切れた。)

 

佐 そうなんです。得意の登りで絞るつもりで踏んだのに、結構残ったんで…。だからニセコのあとの1ヶ月半くらいは練習らしい練習をしなかったですね。

 

A おきなわも出るつもりはなかったんですか?

 

佐 あまり出るつもりなかったんです。もう今年はレースやらなくていいかなって。ただ、おきなわのエントリーが始まったらやる気が少し湧いてきて、もう一回自転車頑張るかと。本格的に練習を開始したのが9月くらいでしたね。

 

A ちなみにいつもなら目標レースまでの練習はどれくらいの期間を設けるんですか?

 

佐 普段なら3.5~4ヶ月くらいですね。だからおきなわに関してはだいぶ時間無かったです。

 

A 突貫工事ですね。練習内容はニセコ前と変えたんですか?

 

佐 時間がなかったので、平坦を極力削りました。脚を使わないと進めないような、短い登りの連続したコースを取るようにしていましたね。

 

A おきなわのコース特性的にもその方がいいですよね。

 

佐 週末のロングライドも長い峠は選ばずに小さいアップダウンを選んでいました。

 

A ちなみにグランフォンドウォーターやスピードウォーターは練習でも使っていたんですか?

 

佐 もう毎回の練習で使っていました。1Lのボトル2本で、規定量より濃いめに作っていましたね。グランフォンドウォーターとスピードウォーターをそれぞれ3杯ずつですね。

 

A 補給はもうそれだけですか?

 

佐 ですね。150kmくらいの練習で途中の休憩なしで、補給食も無しで練習できていました。コンビニに寄らなくて済むので、かなり助かりましたね。後半は特に固形物を受け付けなくなるし、もともと水分を多く取る方なので。個人的にはプロテインよりも有る無しの違いが分かります。無いと明確に踏み続けられなくなります。

 

A そんな風に言ってもらえて嬉しいです。ニセコとおきなわでも使っていただいてましたね。

 

佐 使いました。おきなわはニセコより濃いめで、グランフォンドとスピードウォーターを4杯ずつ入れました。

 

A 4杯!かなり濃いですね。

 

佐 濃いめに作っても口の中がべたつかずにスッキリするので良いですね。フレームはベタベタになりますけど(笑)

 

A 4杯入れるとカフェインがかなり多くなる(規定量は2杯でカフェイン100mg)ので、お気をつけて(笑)

 

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練習で重視しているのは”考えながらひとりで風を受けて走ること”

 

エアロフォームはひとりで風を受けてきた成果 ©️Makoto Ayano

 

A 練習で特に重要視していることが何かあれば教えてください。

 

佐 何だろうな…難しいですね…。あ、でもよく”一人で練習すると手を抜いちゃう”って人いると思うんですけど、それはちょっと違うかなと思っています。

 

A なるほど。厳しいですね。(笑)

 

佐 あ!というか大事にしていることありました。”ひとりで風を受けて練習すること”ですね!

 

A ひとりで風を受ける…!むしろ人と練習することに重きを置く人が多い印象がある中、珍しいタイプですね。

 

佐 そういう人はレース後半で人が減ってきたときに弱さが出ると思いますね。人が減って風を受けながら走らないといけないときに踏めないので。同じパワーでも、風の有る無しで踏む時の感覚が違いますよね。

 

A 確かにそうですね。

 

佐 普段ひとりで風を受けて走る練習をしていると、人の後ろが一層楽に感じられます。これは技術的なことは抜きに、あくまでフィジカル強化のための話ですが。

 

A 実際集団でローテーションしている時って、150wを切ることもざらですしね。

 

佐 それを練習でやりすぎるとダメですね。絶対ダメです。大人数の練習会とかも、練習にならないと言ったら失礼ですが、負荷的には練習にならないですね。もし土日でやるなら、土曜日にひとりで疲労困憊まで走って、疲れた状態で人と走る練習会に行くようにします。ひとりで走る時間はかなり大事だと思いますね。人と走るより大事だと思います。

 

A 勉強になります。

 

佐 ひとりで走ると、ペーシングも分かってくるんですよね。このペースは後半もたないなぁとか。

 

A 実際佐々木さんはレースの本数はおきなわの先頭集団の中でもダントツで少なかったはずです。それでもクレバーに立ち回ってあの結果を残したってことは、それだけ練習の質が高いってことですね。

 

佐 体力の限界を知っているので、下がるべきところと出るべきところが分かってるのはあると思います。だから、ひとりで走る時も、そうしたことを考えながら走ることが大事だと思います。

 

A ”風を受けながら”っていうのがまた大事ってことですよね。ローラーで淡々と走るのともまた違うと。

 

オフシーズンは乗らなくても考えて取り組めばすぐ戻る

 

A オフシーズンはもっぱらキャンプですか(笑)

 

佐 もうひたすら登山とキャンプですね(笑)自転車の練習はほぼしないつもりです。ニセコおきなわの時期も登山とキャンプの動画ばかり見てオフシーズンを心待ちにしていました。

 

A ここまではっきりとオフシーズンを取るホビーレーサーも珍しいですよね。

 

佐 でもこれ、自転車をやってないとここまでキャンプや登山をやりたいとも思わなかったと思います。自転車があるからキャンプや登山も楽しいと思えるのかなと。

 

A 双方に良い影響がありそうですね。メリハリが大事っていうのとを体現していますね。

 

佐 僕の場合、1年中自転車に乗っていると弱くなるんです。メリハリが必要なタイプなんですよね。

 

A 実際に、まるっきり乗らない期間があってもそこまで弱くならないっていうケースはよく見られますよね。

 

佐 すぐ戻るんで大丈夫です。全然問題ないです。”ちゃんと考えながら”やれば戻ります。

 

A ”考えながら”というのがポイントですね。戻す時期はやはり低強度がメインになるんですか?

 

佐 最初は上げてもL3(※)くらいですね。全く踏まないです。足が最後に残ってもその日は踏まないです。もし余裕があれば、次の日の距離を同じ強度で伸ばします。

 

※ L3=FTPの80%前後の、息が軽く上がるくらいの強度。

 

A そこを徹底できる人は少ない印象です。

 

佐 乗り始めは強度を上げて次の日潰すより、低強度でコンスタントに乗り続ける方が伸びます。これを冬明けの1ヶ月やりますね。今年でいうと3月からでしたが、それでも4月の横須賀ロードレースでは勝てるくらいに上がりました。

 

A 勝っちゃうからすごいですよね。長期のオフでフレッシュだった分、トレーニング再開後のカラダの反応も早いんでしょうね。

 

佐 だと思います。あと、この期間は初心者の頃のように上がるのでそれがまた楽しいです。乗れば乗るほど上がって行くんです。それをあえて作ってるのもあります。

 

A 怖くて休めないって言う人が多いので、これは広く伝えたい知見ですね。

 

佐 この期間も最初は肉体的にも精神的にもめちゃくちゃしんどいですよ。全然乗れないので。”これやばいな”ってなるし後悔もするんですけど、ここをぐっと堪えるんです。そうして2週間くらいやってると、変化を感じられます。だんだんと余裕ができてくるんですね。”前はこの辺でしんどかったけど今日は余裕だなぁ”とか。これを同じコースで走ると変化がわかりやすいのでオススメです。

 

A 実際山の神森本さんも、冬は全く乗らないで過ごして、シーズン明けに乗り始めて仕上げ直すのが楽しいというようなことを言っていましたね。

 

佐 よく言われると思うんですけど、結局楽しめるやり方が強くもなれると思います。楽しめることが大事ですね。

 

来年の目標

 

©️Makoto Ayano

 

A 来年はまたニセコを目標にするんですか?

 

佐 ニセコですね!あれは獲りたい大会です。でもひっそり、ヒルクライム1本出てみてもいいかなとも思っています。さっきと言ってること違いますけど(笑)

 

A まさかの(笑)やはり富士ヒルか乗鞍ですか?

 

佐 富士ヒルはニセコ前ですし、乗鞍は時期的に気持ちが向いてないかなと。まぁ、気が向いたらですね。

 

A ツールドおきなわは出る予定はないですか?

 

佐 今のところ考えていないです。まずはニセコに集中ですね。

 

A 来年こそ!これからもサポートさせてください。

 

佐 こちらこそよろしくお願いします!これからも使わせてください!

 

 

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