ロードバイクでの走行時間に応じた適切な食事の量
コロナ禍での相次ぐイベント中止・延期も落ち着きを見せて、多くのサイクリングイベントやレースが全国各地で開催されるようになりました。
イベントに限らず、全国各地へサイクリングに出かけるようになった方も多くいらっしゃるでしょう。
今回は、日々のサイクリングに止まらず、イベントやレースを万全の状態で走るために大事な食事の知識をご紹介します。
サイクリングは長時間の運動になるため、エネルギー切れを起こさないためにも適切に食事を摂ることが非常に重要になります。
そこで走行時間に分けて、走る前の食事と走っている最中の適切な補給量をまとめていきます。
■ この記事で伝えたいこと
①ロードバイク乗りが食べるべきもの
②走行時間や強度に応じた適切な補給量
目次
ロードバイクで消費するエネルギー源
サイクリングをするときに消費するエネルギー源は基本的に糖質と脂質になります。
息が軽くはずむ程度の強度(テンポ走)での消費比率は基本的に糖質:脂質=1:1になります。強度が上がると糖質の利用比率が大きくなります。
ヒトの体には1500〜2000kcalの糖質(グリコーゲン)が貯蔵されており、これが枯渇していくにつれて心拍数が上がりにくくなったり力が思うように出せなくなったりします。
最終的にはハンガーノックという低血糖状態に陥ります。脱力感、倦怠感、めまいなどの症状に見舞われ、非常に危険な状態です。
ハンガーノックを予防してパフォーマンスを保つために、サイクリングのためのカロリー摂取では糖質摂取に主眼を置きます。
その日のサイクリングでどれくらいのカロリーを消費するかを把握しておくことで、サイクリング前とサイクリング中にどれくらい補給するかの計画を立てることができます。
ロードバイクの消費カロリーの目安
ライド中の消費カロリーは、成人男性でいうと大体1時間で500kcal程度になります。※体重によって変動します。
サイクルコンピュータを使用している人は、消費カロリーを表示させることができますので、それをもとに1時間あたりの消費カロリーを把握しておくと良いでしょう。
走行時間別!ライド前とライド中の食事量
何を食べると良いのか?
基本的にご飯や食パン、バナナなどの炭水化物で栄養補給をしましょう。消化に時間のかかる肉や魚、野菜類は避けるのが無難です。
乗る前の食事をとるタイミングですが、乗り始める2、30分前などでも問題なしです。
レース前などであれば2時間以上前に食事をとるのがベストですが、自転車はスポーツドリンクや補給食などで運動中にエネルギー補給をしながら乗るのが当たり前なスポーツなのでそこまで気を使わなくてよいでしょう。
ライド中においては消化に負担をかけないために、ジェルやゼリー状のものや、羊羹などを食べるようにすると良いでしょう。
前述の通り、強度に応じてグリコーゲンの消費比率や、体内へのダメージも変わりますので、強度別にご紹介します。
強度の低いライドの補給量の目安
①2時間未満の場合
相当激しく乗らない限りハンガーノックは起こさないので、ライド前はごはん茶碗1杯またはバナナ3本分ほどの量で充分で、カロリーでいうと250kcalほどです。
ライド中においても基本的に補給食を用意する必要はありません。念のためボトルに糖質の入ったドリンクを入れておくくらいで良いでしょう。
②2〜3時間の場合
ライド前に食事をとらないとカロリーが足りずハンガーノックを起こす可能性があります。
ごはん茶碗2杯分のごはんや、乾麺のパスタ150gほどは最低とりましょう。カロリーでいうと500kcalほどです。
ライド中も1時間当たり200kcalの補給食はとるようにしましょう。
補給食の注意点としては、吸収の妨げにならないよう食物繊維が入っていないものを選ぶことが大切です。
③4時間以上
ハンガーノックや筋肉が分解してしまう可能性が高いので、できる限り多めの食事をとりましょう。
②で紹介した内容に加えて、牛乳や卵、フルーツジュースを足して800kcalはとっておいた方が良いです。
また、羊羹やジェルなどの補給食も用意して、1時間あたり150〜200kcal程とりつつ、せっかく遠くまで移動してきたので飲食店に入り食事をしましょう。
消費カロリーも多くなっているので500kcal以上の食事をとっても大丈夫です。
食事を選ぶ際のポイントは、生の魚や辛い物、脂質が多すぎる物は避けた方が良いです、お腹を下してしまうと帰りが非常に大変なことになります(笑)
強度の高いライド(練習会 / レースなど)の補給量の目安
①1時間未満の場合
短期決戦なので一瞬の油断が勝負を分けることが想定されます。
水分をとるのみでよく、補給食を食べる時間も必要もありません。
②2〜3時間の場合
基本的に補給食は必要ないです。
スポーツドリンクに含まれる糖質のみで充分なパフォーマンスはキープできます。
③3〜4時間
糖質不足によるパフォーマンスの低下やハンガーノックの可能性が高まります。
1時間当たり200kcalの補給食はとるようにしましょう。
補給食の注意点としては、吸収の妨げにならないよう食物繊維が入っていないものを選ぶことが大切です。
④4時間以上のレース
ハンガーノック対策だけでなく、エネルギー不足がレースの結果を左右するので、最低限でも1時間当たり200kcalの補給を摂るようにしましょう。
以前は初めにパンなど固形のものや羊羹などをとり、徐々にジェルや液体の補給食をとるようにするのがトレンドでしたが、
現在ではより多くの糖質を素早く吸収するために初めから液状やジェルを使用するのが効率的であることがわかっているため多くの選手が採用しています。
まとめ
この記事で伝えたいことは下記の3つです!
①走行時間と強度よって適切な補給量が変わるので、ライドの計画に応じて食事量を考える必要がある
②基本的には糖質摂取を第一に考え、糖質制限はしてはいけない
③正しくこまめに補給をしてハンガーノックを予防しよう
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