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ロードバイクのレベルアップに効果絶大!SST(Sweet Spot Training)はやって損なし

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ヒルクライムのタイムがイマイチ伸びない…

 

長年乗ってるのに巡航速度がなかなか上がらない…

 

どんなトレーニングメニューがいいか分からない…

 

 

という方には今回の記事はぜひ最後まで読み進めて欲しいです。

 

 

ロードバイクのパワートレーニングをやり始めると必ず一度は耳にする、SST(Sweet Spot Training)について、基礎知識からやり方まで網羅して書きました◎

 

この内容をしっかり抑えた上で継続してSSTに取り組めば、きっとブレイクスルーをするはずです。

 

 この記事の大事なところ!

①SST(Sweet Spot Training)は強度と量のバランスの優れたメニュー

②LSDと同等の効果を短時間で得られる

③継続して取り組むことが大事

※今回の参考記事 

     https://www.trainerroad.com/blog/sweet-spot-training-everything-you-need-to-know/

 

 SST(Sweet Spot Training)とは?

 

SST(Sweet Spot Training)とは、パワーゾーンで言うところのFTPの88〜94%レベルのゾーンです。

 

 

強度としては、明確に”キツイ”と感じられつつも我慢はできると言う、いい塩梅で地獄を見られる強度です。笑

 

 

SST(Sweet Spot Training)をやって得られる効果

 

自転車のレースには多くの種類がありますが、サイクリングと違い、乳酸が溜まるような強度が高い時間が長くなります。

 

ヒルクライムのタイムを上げるにせよ、平地の巡航速度を上げるにせよ、乳酸を処理する能力を高めていき、FTPを上げていくことが基本になります。

 

(もちろんレベルにより、実戦向けに別のインターバルトレーニングをする必要性も出てきます。)

 

SSTは前述の通り、乳酸の溜まるライン(乳酸閾値)付近で耐えるトレーニングなので、FTPの向上にあたって必要な有酸素運動能力(長い時間高強度に耐える能力)を鍛える効果があります。

 

同時に、毛細血管やミトコンドリアのボリュームを高める効果があります。これにより、全身に酸素を送る能力が高くなります。

 

長く強く踏めるようになるのです。

 

それでいてFTP以上の高強度領域ほどダメージが大きくないため、継続しやすいというのも大きなメリットです。

 

効果的でありながらも、無理なく長期間行えるということです。

 

SSTは一言で言えば、自転車のパフォーマンスを高める上で美味しい部分だけを切り取ったトレーニングなのです。

 

 

SSTは”パフォーマンスの土台”になる

 

少し自転車のトレーニングの基礎的な部分の話をします。

 

トレーニングはピラミッドを作るイメージで、段階的に強度を上げていくことが基本です。

 

低めの強度/長めの時間 ⇨  高めの強度/短めの時間

 

 

期間は人によりけりですが、3ヶ月ほどかけてこのピラミッドを作り上げていき、パフォーマンスのピークを作ります。

 

目標とするレースがあれば、そこから逆算してトレーニングを組み立てましょう。

 

SSTはこのピラミッドの土台を作るトレーニングになるのです。ベーストレーニングと言います。

 

ベーストレーニングを通して毛細血管の拡張・ミトコンドリアの増殖することで、酸素を有効にエネルギーに変換できる体にしていけるのです。

 

これにより、レース前の追い込みの時期に高強度を行った際の適応も速くなります。

 

パフォーマンスを上げようとするときに、いきなり高強度をやりがちですが、強固な土台がないと高強度を継続することもできませんし、体調を崩しやすくなります。

 

ですので、ベーストレーニングとしてSSTをしっかり継続してピラミッドの土台を強くし、強度を徐々に上げていくのが基本となります。

 

 

SSTとLSDの違い

 

ベーストレーニングと聞くと、王道のLSD(Long Stesdy Distance)が思い浮かぶと思います。

 

LSDはパワーゾーンで言うとL1〜L2強度になります。

 

この領域を長時間やることで、毛細血管量を増やすとともに、ミトコンドリアを強化します。

 

基本的に取り組む目的はSSTと同様なのです。

 

ただし、LSDは効果を得るために必要な時間が長いため、週に15〜20時間、4〜6回自転車に乗れない限りは取り入れるメリットが小さくなります。

 

一方でSSTは強度が高い分、LSDより短時間で済みます。同じ目的のもとで行うのであれば時間効率がとても良いのです。

 

※LSDが無意味ということではなく、時間効率はあまり良くないということです。時間を掛けられるのであれば、長期目線に立ったときにLSDの効用は計り知れないものがあると考えています。

 

 

 SSTをやったほうがいい人はどんな人か?

 

SSTは趣向・レベル問わずお勧めできるトレーニングです。

 

長く強く踏めるに越した事はないですからね。

 

特にオススメなのは以下のような方です。

 

 

①10分以上の長い登りになると踏めなくなる

 

②1時間以上の長いレースになるとすぐに脚が売り切れる

 

③10時間 / 週以上乗る時間を作れない

 

 

①、2のように長時間負荷をかけられないという弱点がある場合、基礎となる有酸素運動能力(L2〜L3)が低いです。

 

この場合基本的には長時間低強度のトレーニングをすると弱点を克服できるので、週2〜3回のLSDやSSTがオススメです。

 

そしてどちらをやるべきか?という話になって、③の要素が絡んできます。

 

乗る時間をたっぷり作れるのであれば、ベーストレーニングとしては長い時間ゆっくり走ることに注力していけば良いですが、多くの人はそうではないと思います。

 

この場合は短時間集中。SSTを週2〜3回でも取り組めば、ベーストレーニングとして十分に有酸素運動能力を鍛えることができるでしょう。

 

 

SSTのインターバルメニュー

 

では実際にどのようにトレーニングとして取り入れていくと良いのでしょうか?

 

基本的には毎回合計して40分以上はかけるようにすると良いでしょう。

 

一気に40分SSTをやれるのであれば良いのですが、それを毎回行うのはハードルが高く、継続可能性が低いです。

 

トレーニングは何と言っても継続が大事です。

 

継続可能性を高めるために、SSTを細切れにして合計して40分耐えるようにすると良いです。

 

①SST10分×4セット 

 

からスタートして、これに余裕を感じられたら

 

②SST20分×2セット

 

としましょう。

 

それでも余裕ができてきたら、今度は合計60分を目標にしましょう。

 

❶SST20分×3セット

 

❷SST30分×2セット

 

最終的に60分通して行えるようになったら、FTPが上がっている可能性が高いです。(おめでとうございます!)

 

このプロセスを一気にやろうとせず、1〜2ヶ月かけて行うようにしましょう。

 

 

 トレーニングは体のケアまでがセット!

 

週に2〜3回のSSTをやってみると、当たり前ですがかなり辛いです。

 

SSTは高強度インターバルと比べるとダメージが低いというだけで、決して楽なトレーニングではありません。

 

ダメージを受けた体にはしっかりケアを施しましょう。

 

特に、継続してトレーニングを行うためには効率の良い栄養補給が欠かせません。

 

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この記事を書いた人

西谷亮

バイクフィッター・トレーナー。理学療法士国家資格保有。医学的根拠に基づいた身体評価を武器に一人一人のライドスタイル、レベルに合わせたフィッティングが得意です。2019年にはフランスで行われる”自転車の学会”であるScience&Cyclingに採択されるなど研究活動も行なっています。また”ACTIVIKE”のブランドでプロテインの開発販売も行なっている。 2019年ツールドおきなわ市民140上位完走、2021年富士ヒルゴールド。

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