3つ抑えればOK!ロードバイクで”余裕を持って”200kmを走り切るコツ
このブログでは、”サイクリストに役立つ体のこと”をテーマに、理学療法士/バイクフィッターの視点からロードバイクを楽しむためのコツを書いております!
今回のテーマはロングライドです。
皆さんがロングライドで走った最高距離は何kmでしょうか?
100km〜150kmという方が多いと思いますが、この記事にたどり着いた皆さんはさらにそれより長い距離を走りたいという健脚な方が多いと思います。
特に、”次は200km!”という方も多いのではないでしょうか?
200kmを走れるようになると、ブルベ(200km、300km、400km、600kmといった超長距離を走る遊び)への道も開かれてきます。
200kmという距離は、普通に過ごしていても想像のつかいない距離ですし、ましてや自転車でなんて走るイメージが湧きにくいですよね。
ですが200kmという距離は、100km走れる脚があれば、3つのポイントを抑えることで確実に走れる距離です。
筆者である私は、このポイントを徹底して乗るようになってから脚力もついてきて、いまでは200kmを8時間かからずに走れるようになっています。
今回は200kmを走りきるための3つのポイントをまとめてお伝えします。
目次
ポイント①重いギアは使わずローペースで
200kmを余裕を持って走りきるための大原則です。
トレーニングライドとかでない限り、ロングライドで重いギアを使うメリットはほぼありません。
ロングライドはいかに頑張らないかが大事なのです。
重いギアで低いケイデンスで走るより、軽めのギアで高めのケイデンス(80回転〜90回転くらい)で回して走ると、脚への負担を軽減してはしれます。
この時に、呼吸のリズムが一定になるように注意しましょう。
多くの人は呼吸をおろそかにしがちですが、呼吸のリズムを一定に保つように心がけるだけでもオーバーペースを防ぐことができます。
息を吐く時間:息を吸う時間 = 2:1くらいが良いでしょう。
走り始めは体力にも余裕があり、ペースを上げられると思いますが、そこで頑張ってしまうと100km超えた時に体力が残ってないことに絶望します。笑
”こんなペースで間に合うかな?”くらいのペースで、ゆっくり行きましょう。
平地の巡航速度でいうなら、普段より2km/hくらい遅くても良いくらいです。
結果的に体力を温存しつつ最後まで走りきることができます。
これに補足ですが、多くの人は信号の切り替わりで一気に速度をあげてしまい、脚を消耗しがちです。
自転車で一番消耗するシチュエーションは、実はゼロ加速です。
いきなり普段の巡航速度に持って行こうとせずに、ゆっくり加速して徐々に気持ちいい速度に持っていきましょう。
ポイント②1時間に1回くらいのペースでこまめに補給をする
午前で200kmを走りきれるような異常な体力の持ち主でない限り、200kmを走ると絶対昼をまたぐことになると思います。
丸一日かかるという人もたくさんいるでしょう。
それくらいの時間を普通に過ごすだけでもエネルギーを使うわけですから、自転車に乗って過ごす場合は比較にならないほどのエネルギーを消耗します。
大雑把な目安ではありますが、3000kcalくらいは消費することになるでしょう。
そして、個人差はありますが、人の体には1500〜2000kcalのグリコーゲン(糖質をもとに作られるエネルギー源)が貯蔵されています。
それと並行して脂肪(≒脂質)を燃焼することで、長時間の運動が可能になります。
糖質と脂質が走る上での主なエネルギーになるということです。
この時ののエネルギー消費比率は、糖質:脂質=1:1です。
体内に貯蔵されているグリコーゲンは、大幅に消費すると低血糖状態になってしまい、全身の脱力感や意識低下など、危険な状態になります。(ハンガーノック)
200kmを走るときはこまめに糖質を補給しないと、体内のグリコーゲンを使い切ってしまい、ハンガーノックになってしまう可能性が高いです。
運動しながらこまめに食べるというのは馴染みがないことかもしれませんが、これができないとロングライドはとても辛いものになってしまうのです。
目安は1時間に200〜300kcalです。
胃腸に負担のかかりにくいものを食べるようにしましょう。その上でパンなど小麦粉の多く含まれるものは、あまり好ましくありません。ジェルやおにぎりがベストです。
ポイント③登り基調でサボり下り基調でしっかり回す
峠のような本格的な登りを警戒しても、ちょっとしたアップダウンの区間の登りで頑張ってしまうケースが多いです。
こうしたちょっとした無酸素運動を繰り返すとじわじわと足にダメージが蓄積していってしまうのです。
上り坂が見えたらすぐにインナーに落とすくらいがちょうどよいです。
こうすると登り切ってからの下りでも速度に乗せやすいのです。
本格的な下りはペダルを回す必要はないのですが、そこまで急でない下り基調はボーナス区間です。むしろここは少しギアをあげて速度に乗せても良いでしょう。
十分にゆとりを持って快適にロングライドを
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