ロードバイク で膝の外側が痛むときの対処方法と予防方法(脹脛靭帯炎)
このブログでは、理学療法士(体の専門家)の目線で、
”ロードバイク 乗りに役立つ体のこと”
というテーマで記事を書いています。
今回のテーマは、フィッティングをしていてお客様のお悩みとしてよく聞かれる
”膝の外側の痛み”についてです。
普段理学療法士の知識と技術を活かしてロードバイク 乗りのフィッティングをしていますが、
膝の外側、腸頸靭帯の痛みを訴える方はとても多いです。
乗っている時にどんなに強い膝の痛みが出ても、漕いで帰らないといけないので辛いですよね…
この記事では、膝の外側の痛みの対処方法と、膝の外側の痛みの原因の部分を解説しています。
ぜひ最後まで読んで、ケアのぜひご参考になさってください◎
ロードバイクの膝の外側の痛みの対処方法
まずは1週間乗るのを休む
ロードバイクに乗っている時の膝の外側の痛みは、動きのエラーや膝周りの筋肉・靭帯の張り(後述)によりストレスがかかることで炎症が起こっている状態です。
痛みの対処にはまず炎症を解消しないといけません。
これに関しては、まずは休むのが確実です。
ケアとしては、なるべく関節を冷やさないようにすることが大切です。
1週間あけたら、なるべく負荷をかけずに乗りましょう。
股関節周囲と足首のストレッチをしっかり行う
詳しくは後述しますが、ロードバイクの膝の痛みの原因は膝以外の関節をうまく使えていないからです。特に、股関節と足首です。
これらの関節周りの筋肉が硬いor筋力が弱いことで、膝がこれを補うために負荷がかかります。
ですので、股関節と足首のストレッチをしっかり行い、これらの関節が動く状態を作っておくことが大切なのです。
下の動画が代表的なストレッチの例です。
ロードバイクの膝の外側の痛みの原因
そもそもロードバイクに乗っていて膝の外側が痛むのは何故なのでしょうか?
股関節が使えていない
ロードバイクに乗っている時、ビンディングで足首を固定されていますよね。
この状態で長時間ペダリングを行うので、体の使い方を間違っていると
膝への負担がとても大きくなります。
では、正しい体の使い方とはどういったものなのでしょうか?
これは一言で表すと、股関節を大きく使ってペダリングをすることです。
股関節はももの付け根の関節です。可動範囲がとても大きく、その分大きな筋肉がついています。
ペダリング動作は、股関節と膝関節の曲げ伸ばしを繰り返すことで成り立ちます。
同じ力をペダルに加えるなら、膝関節に頼るよりも股関節も使う方が効率が良いです。
股関節についている大きな筋肉をしっかり使うことで、膝への負担軽減になるのです。
お尻の外の筋肉や内ももの筋力が弱い
前傾姿勢をとりながら股関節を使う場合、かなり深いところまで股関節を曲げないといけません。
前傾姿勢で股関節を深く曲げるためには、お尻や内ももの筋力が相応に必要になります。
これらの筋肉は普段の生活ではなかなか使われないため、強くない人がほとんどです。
ちなみにここが弱いと腰痛などの原因にもなり得ます。
サドルやクリートの位置が適切でない
足を固定しているクリートの位置が適切でないと、負荷のかかる状態で固定して
長時間運動していくことになるので、これらの位置を適正にすることは非常に重要です。
また、サドルの高さは膝の可動範囲に直接影響します。
サドルの高さの正解は一言では表現できませんが、”高さすぎず低すぎず”を心がけましょう。
サドルが高すぎると、下死点(ペダルが一番下に来る点)で膝が伸びきってしまいますし、低すぎると膝が常に曲がった状態でペダリングをすることになります。
膝の痛みが出た場合は、クリートとサドルの位置も見直してみましょう。
膝の痛みが出ないようにするペダリング
膝の外側の痛みには様々な原因がありますが、全てに共通して言えるのは股関節を使うことです。
体の使い方を適正にすることが、膝の痛みの解消のために一番大事なことなのです。
ポジション調整はそのための一つの手段になりますが、バイクの上で体をしっかりコントロールできるようになりましょう。
これについては関連記事に詳しく書いておりますので、ぜひ読んでみてください!
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