ロードバイク で膝の外側が痛む原因と対策
ロードバイクに乗っている時の体の悩みで非常によく聞かれるのが”膝の外側の痛み”です。
基本的に膝への負担が少ない運動である自転車ですが、膝の屈伸を長時間繰り返すため、ポジションや体の使い方に問題があると痛みにつながることがあります。
出先で痛みが強くなるとせっかくの休日のライドも辛い記憶になってしまいます。
しかし、ロードバイクに乗っている時の膝の外側の痛みは然るべき対策をすることで対処することが可能です。
この記事では、ロードバイクに乗っている時の膝の外側の痛みの原因と対策をまとめていきます。
(1)腸脛靭帯炎とは
ロードバイクに乗っていて膝の外側が痛くなる時、体にはどのようなことが起きているのでしょうか?
膝の外側の痛みの多くは、腸脛靭帯炎と診断されることが多いです。
腸脛靭帯は太ももの外側に位置し、股関節と膝を結ぶようについています。
腸脛靭帯が膝の付着部分で骨と擦れることで痛みを生じると、腸脛靭帯炎になります。
そもそもなぜ擦れるかというと、酷使していく中で股関節や太ももの筋肉と腸脛靭帯が癒着(くっついてしまう)することがあるためです。
筋肉と靭帯の滑りが悪くなることで、最終的に膝に付着した靭帯の動きの滑らかさも損なわれるため、摩擦によるストレスがかかってしまいます。
そのため、アプローチとしては痛みの出る部位ではなくもっと上の方の筋肉に対してストレッチや筋トレを行ったり、体の使い方を変えることが必要になります。
(2)ロードバイクの膝の外側の痛みの対処方法
まずは1週間乗るのを休む
ロードバイクに乗っている時の膝の外側の痛みは、動きのエラーや膝周りの筋肉・靭帯の張り(後述)によりストレスがかかることで炎症が起こっている状態です。
痛みの対処にはまず炎症を解消しないといけません。
これに関しては、まずは休むのが確実です。
ケアとしては、なるべく関節を冷やさないようにすることが大切です。
1週間あけたら、なるべく負荷をかけずに乗りましょう。
股関節周囲と足首のストレッチをしっかり行う
詳しくは後述しますが、ロードバイクの膝の痛みの原因は膝以外の関節をうまく使えていないからです。特に、股関節と足首です。
これらの関節周りの筋肉が硬いor筋力が弱いことで、膝がこれを補うために負荷がかかります。
ですので、股関節と足首のストレッチをしっかり行い、これらの関節が動く状態を作っておくことが大切なのです。
下の動画が代表的なストレッチの例です。
(3)ロードバイクの膝の外側の痛みの原因
そもそもロードバイクに乗っていて膝の外側が痛むのは何故なのでしょうか?
股関節が使えていない
ロードバイクに乗っている時、ビンディングで足首を固定されていますよね。
この状態で長時間ペダリングを行うので、体の使い方を間違っていると
膝への負担がとても大きくなります。
では、正しい体の使い方とはどういったものなのでしょうか?
これは一言で表すと、股関節を大きく使ってペダリングをすることです。
股関節はももの付け根の関節です。可動範囲がとても大きく、その分大きな筋肉がついています。
ペダリング動作は、股関節と膝関節の曲げ伸ばしを繰り返すことで成り立ちます。
同じ力をペダルに加えるなら、膝関節に頼るよりも股関節も使う方が効率が良いです。
股関節についている大きな筋肉をしっかり使うことで、膝への負担軽減になるのです。
お尻の外の筋肉や内ももの筋力が弱い
前傾姿勢をとりながら股関節を使う場合、かなり深いところまで股関節を曲げないといけません。
前傾姿勢で股関節を深く曲げるためには、お尻や内ももの筋力が相応に必要になります。
これらの筋肉は普段の生活ではなかなか使われないため、強くない人がほとんどです。
ちなみにここが弱いと腰痛などの原因にもなり得ます。
サドルやクリートの位置が適切でない
足を固定しているクリートの位置が適切でないと、負荷のかかる状態で固定して
長時間運動していくことになるので、これらの位置を適正にすることは非常に重要です。
また、サドルの高さは膝の可動範囲に直接影響します。
サドルの高さの正解は一言では表現できませんが、”高さすぎず低すぎず”を心がけましょう。
サドルが高すぎると、下死点(ペダルが一番下に来る点)で膝が伸びきってしまいますし、低すぎると膝が常に曲がった状態でペダリングをすることになります。
膝の痛みが出た場合は、クリートとサドルの位置も見直してみましょう。
(4)膝の痛みが出ないようにするペダリング
膝の外側の痛みには様々な原因がありますが、全てに共通して言えるのは股関節を使うことです。
体の使い方を適正にすることが、膝の痛みの解消のために一番大事なことなのです。
ポジション調整はそのための一つの手段になりますが、バイクの上で体をしっかりコントロールできるようになりましょう。
股関節を使うためにすぐに意識できるコツを3つご紹介します!
①踵が上がりすぎないようにする
ペダルが一番上に来たタイミングで踵が高すぎると、膝を大きく曲げなければいけず膝への負担が大きくなります。
また、踵が高すぎる状態が続くと股関節も大きく使うことができません。
そのため、足先はリラックスして適度に踵が落ちた状態を維持するようにしましょう。
②踵が落ちすぎないようにする
かといって踵を落とせば落とすほど良いというものでもありません。
特にダウンストロークで踵が落ちていると膝の伸びが大きくなってしまうため、やはり膝への負担が大きくなります。
総じて踵が大きく上下しないようにすると良いでしょう。
③踏み足で頑張りすぎない
ペダルを下ろすフェーズで無理に力を加えると太ももの筋肉への負担が大きくなります。
これを繰り返すと冒頭で述べたように靭帯と筋肉の癒着が起きるリスクが高くなります。
巡航時やヒルクライムなど一定ペースを保つ際は、ペダルには体重を乗せる程度にしてリラックスして回すことを心がけましょう。
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