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【3ヶ月でタイム短縮】ヒルクライムが速くなるためのトレーニングの進め方と具体的なメニュー

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この記事では、ヒルクライムのタイムを上げる為の具体的なトレーニングの進め方を紹介していきます。

 

 

今年はヒルクライムレースで去年よりも良い結果を残したい!

 

富士ヒルでブロンズ、シルバーを取りたい!

 

いつも登っているあの峠のタイムを更新したい!

 

 

などといった、ヒルクライムでのレベルアップを求める方向けの記事になります。

 

いざトレーニングを始めようとなった時に、何からやればいいのか分からないし、休息のタイミングや負荷の上げ方など、具体的な情報はなかなか手に入らないものです。

 

 

ヒルクライムのトレーニングはメニューそのもの以上に、トレーニングを進める上での考え方を抑えることがとても大事です。

 

まずは基本的なトレーニングの考え方をお伝えした上で、具体的なトレー二ングの進め方をお伝えしていきます。

 

また、私自身の実例も交えてお伝えしていきます。

 

 

ヒルクライムのトレーニングの進め方

 

まずは目標を設定する

 

トレーニングをする上で最も大事なことです。

 

目標がない状態でトレーニングをすることは、降りる駅を決めず電車に乗って出かけるようなものです。

 

〇〇峠で〜分を切るとか、FTPを〜wにするとか、富士ヒルでブロンズ/シルバーをとるとか。

 

この目標設定は高すぎず低すぎず、期間的にも遠すぎず近すぎずがいいです。

 

おすすめは3ヶ月スパンで考えることです。年単位では計画を立てにくいしトレーニングを集中して行うのも難しいですが、3ヶ月であればそれらのバランスが取りやすいと言えるでしょう。

 

達成するイメージはほんの少し湧くけれど今すぐに達成するのは難しいかな、くらいがいいですね。

 

わたしの場合

 

3ヶ月後に20分の最大平均パワーを300wに載せる

 

いつも練習している峠で14分台前半を出す

 

 

 

現状を把握する

 

目標を設定したら現状把握です。

 

目標と現在のギャップがどれくらいあるのかを数字ベースで把握しましょう。

 

ヒルクライムはこの点ではタイムなどの数値を把握しやすいです。狙っているコースのタイムをまず計りましょう。

 

また、パワーメーター を使用している人はその時のパワーを把握したり、FTPテストを行い、現状のFTPを把握しましょう。峠のタイムは気温や風向きなどでだいぶ左右されるので、パワーも把握しておくことは有効です。

 

FTPの向上はそのまま登坂力の向上に繋がります。

 

FTPテストでなくても、10分、20分、40分など、どの時間でもいいので最大平均パワーを把握しましょう。どれでもいいです。

 

能力を把握する指標を1つ明確に持っておくことが大事です。

 

わたしの場合の目標設定時のパフォーマンス

 

20分パワー:270w

 

峠のタイム:16分47秒

 

 

 

前半6週間:低〜中強度に集中して基礎作り

 

いざトレーニングを開始するとなった時に、多くのひとは急に全開でもがくような高強度のトレーニングに固執しがちです。

 

高強度のトレーニングはダメージが大きく、1週間に何回もやるとトレーニングのダメージからの回復が追いつかなくなり、結果的に毎回のトレーニングでもしっかり強度を上げられなくなります。

 

強度を上げられない以上はトレーニングとして効果が得られません。

 

とはいえ、高強度のトレーニングは効果が大きいので、目標達成には必須の取り組みです。(後述)

 

トレーニング効果が高い高強度のトレーニングを確実にやる為に、まずは体つくりからやる必要があるのです。

 

具体的なメニューは後述しますが、ここではまずL2〜L3域(FTPの60〜80%くらい、最大心拍数※の50〜80%くらい)の強度で、なるべく長く乗ることに主眼を置きましょう。

 

※最大心拍数=208ー0.7×年齢 (40歳なら180)

 

これらの領域を鍛えることで、筋肉に乳酸※が出始める(ヒルクライムで辛く感じ始める)ラインの強度を引き上げることができます。

 

※有酸素運動を行っていて強度が上がってくると発生する代謝物質。蓄積されていくと強度を維持できなくなるので、乳酸を処理し続ける能力を高めることがとても大事になります。

 

乳酸が出始めるラインを引き上げると、それだけ長く強くペダルに力込められるようになります。

 

多くのヒルクライムレースは60分以上、長いと90分以上になることもあります。

 

これくらいの長さでのパフォーマンスをあげるには、乳酸が出るまでのラインを引き上げることがとても大事になるのです。

 

休みの日など週1回くらい100km前後の距離を淡々と走るようにすると、自然とL2〜L3強度でのトレーニングになります。

 

また仕事前や後などに同じくらいの強度で30〜40kmくらい走ることも有効でしょう。

 

週3回はこの領域にこだわって走る時間を作りましょう。

 

 

これらの取り組みを通して乳酸がで始めるラインを引き上げるだけでなく、乳酸を処理する能力そのものも大事になります。

 

この能力を高める領域がL4(FTPの90%〜105%、最大心拍数の80〜90%)になります。

 

ヒルクライムの中盤以降の辛い局面で耐えられるようになります。

 

 

20分以上の長めの峠を息が少し上がるくらいの強度で、追い込まずに登るようにするとこの領域をトレーニングできます。

 

 

この強度でのトレーニングも週1回〜2回くらいを目安に行いましょう。メニューは後述します。

 

また2週間に1回を目安に最初に設定した指標の測定を行いましょう。

 

変化が見られなければ、強度のバランスを修正していくと良いでしょう。

 

 

低強度〜中強度のトレーニングを6週間も続けると、筋肉の持久力がついてきます。

 

これ以降の高強度トレーニングの効率も高まっていきます。

 

 

 

 

後半6週間:高強度のトレーニングを取り入れてパフォーマンスアップ

 

高強度のトレーニングとはL5(FTPの105%〜120%、最大心拍数の90%〜)以上のトレーニングのことを言います。

 

これまでの取り組みは筋肉が酸素を利用する能力を鍛える内容でしたが、ここからは心臓が全身に酸素を送り届ける能力を鍛える形になります。

 

心臓そのもののトレーニングと言っていいでしょう。

 

ヒルクライムでタイムを上げるには最終的にはしっかり出し切ることが必要になります。

 

この領域を鍛えることで最終盤で追い込みをかけた際の”伸び”を高めることができます。

 

3〜5分、長いと10分くらいの坂を呼吸が大きく乱れるくらいに強度を上げて登るとこの領域のトレーニングになります。

 

高強度のトレーニングはこれまでの取り組みがあって初めて効果を十分に得られるので、前半6週間を大事にしてくださいね。

 

また、数十秒のスプリント、ダッシュのような無酸素運動も仕上げとしては有効な取り組みです。

 

 

 

取り組み方としては、週末のロングライドなどの途中の短めの峠で追い込む時間を取り入れるようにするとよいでしょう。

 

この強度のトレーニングはダメージが大きいので、多くても週2回が良いです。

 

その分一回一回の質(強度)を確実に高めるように意識しましょう。ここで強度を確実に上げられないと意味がありません。

 

前日などもレストを入れるようにしましょう。

 

 

 

 

ヒルクライムのトレーニングの注意点

 

ルーティンを決めて継続する

 

トレーニングで一番大事なことはメニューそのものよりも”継続すること”です。

 

インターバルトレーニングに関しても、研究段階では最低でも6週間は継続して行うことでその効果を検証しています。

 

つまり、どんなに効果的なメニューでも継続をしないことには効果を得られないということです。

 

 

下記にもメニューの例は紹介しますし、他のブログなどでもトレーニングメニューについては色々紹介されていますが、

 

何をやるかを選ぶ上では、”これを1ヶ月継続することができるか?”を基準に選びましょう。

 

継続のためのコツは、やる曜日と時間を明確に決めることです。

 

 

”今日は何をやろうかな”と考えている間にやる気が無くなってしまいます。

 

前もって決めておくことが大事です。

 

 

 

負荷は少しずつでいいので確実に上げていく

 

トレーニングの大原則として、過負荷の原則というものがあります。

 

今の能力より上のレベルのことに挑まないことには、パフォーマンスは上がっていきません。

 

前回のトレーニングの時よりも3%でもいいので、高い数値を出すようにすることが大事です。

 

峠を上るのであれば、前回より10秒でもいいので速く。(それだけ高い強度で登っているということになります。)

 

 

毎回のトレーニングで得られた数値はなんらかの形ですぐに見られるように記録しておくことも大切です。

 

ほんの少しでも毎回進歩が得られていれば、あとは継続していくと、数ヶ月後には別人のようになっていきます。

 

 

毎回のトレーニング後のケアを欠かさずに行う

 

トレーニングは継続が肝心と書きましたが、トレーニングのダメージが残った状態では継続してくとどこかで破綻します。

 

毎回のトレーニングの後には、しっかり回復の時間を設けるようにしましょう。

 

基本的な回復方法は足全体のマッサージや入浴、栄養補給、睡眠です。

 

特に大事なことは睡眠です。寝ている間が最も回復します。

 

睡眠の質を落とさないように、消化に良いものでしっかりと栄養補給をし、寝る前にしっかり入浴をすることをお勧めします。

 

栄養補給の基本は糖質とタンパク質を中心として、バランスの良い食事が肝心です。

 

またセッション直後にはアクティブリカバリー(負荷をかけずにペダルを回す時間)を設けると回復の効率がいいです。

 

 

トレーニングそのものは体にダメージを加える過程であり、強くなる過程ではありません。

 

トレーニング後の回復のステップを経て、初めて効果を得られます。

 

 

毎回のトレーニング後だけでなく、数週間単位でも回復期間を設けるようにすることも大事です。

 

3〜4週間集中してトレーニングをすると、毎回回復させていても少しずつ疲労が蓄積されていきます。

 

定期的にトレーニングのボリュームを落とす1週間を設けるようにしましょう。

 

 

週に1日か2日は休息日を設ける

 

トレーニング後のケアの延長ですが、連日乗ることもあまりお勧めできません。回復が追いつかなくなるからです。

 

 

低強度の時はまだいいですが、高強度のトレーニングを行い始めた時は、週に1日か2日は乗らない日(体に負荷をかけない日)を設けることをお勧めします。

 

 

 

 

 

ヒルクライムのトレーニングのおすすめメニュー

 

下記のメニューも低強度で長く走る体力がないと効率が上がりません。

 

週1〜2回は100km前後の長めの距離を低強度で走る日を設けましょう。

 

 

登坂力の基礎を作るSST(スイートスポットトレーニング)インターバル

 

強度

 

パワーゾーン=FTPの88〜94%

 

心拍ゾーン=最大心拍数の80%前後

 

どちらもない場合(自覚強度):一言二言なら会話できるがきつい

 

メニュー

 

レベル1=SST領域で15分×3〜4セット(4セットできたらレベル2へ)

 

レベル2=SST領域で20分×2〜3セット(3セットできたらレベル3へ)

 

レベル3=SST領域で30分×2セット or  60分1セット

 

推奨頻度

 

週2〜3回

 

前半の6週間は週3回やり、後半の6週間は週2回

 

 

 

強度を上げても耐えられる体を作るL4(乳酸閾値強度)インターバル

 

強度

 

パワーゾーン=FTPの95〜105%

 

心拍ゾーン=最大心拍数の90%前後

 

どちらもない場合(自覚的強度):会話ができないくらいきつい

 

メニュー

 

レベル1=L4領域で10分×3〜4セット(4セットできたらレベル2へ)

 

レベル2=L4領域で20分×1〜2セット(3セットできたらレベル3へ)

 

レベル3=L4領域で20分×3セット 

 

推奨頻度

 

週1〜2回

 

前半の6週間は週1回やり、後半の6週間は週2回

 

 

パフォーマンスアップの仕上げ!L5(最大酸素摂取量)インターバル

 

強度

 

パワーゾーン=FTPの105〜120%

 

心拍ゾーン=最大心拍数の90%〜

 

どちらもない場合(自覚的強度):呼吸が大きく乱れるくらいきつい

 

メニュー

 

レベル1=L5領域で3分×5〜7セット(7セットできたらレベル2へ)

 

レベル2=L5領域で5分×3〜4セット(4セットできたらレベル3へ)

 

レベル3=L5領域で10分×3セット 

 

推奨頻度

 

週1〜2回

 

後半の6週間から取り組み開始して週2回。

 

 

ブレない体を作る為の体幹トレーニング

 

ヒルクライムで大事なことはペダルに体重をしっかり載せることです。

 

このためには上り坂でも常に上半身が安定している(体幹の筋肉が機能している)ことが必須です。

 

多くの人は上り坂で体幹の筋肉の力が抜けてしまい、ペダルに体重を載せることができず、脚にばかり力が入ってしまっています。

 

上り坂で脚の筋肉が限界にきて、足をついてしまうという経験をされた方は多いと思いますが、これは体幹不足が大きな原因です。

 

体幹の筋力トレーニングと使い方のトレーニングを行うと、常に上体がぶれずに安定して登ることができます。

 

バードドッグでインナーマッスルを目覚めさせる

 

四つ這いをキープすることで、上体を安定させるために必須のインナーマッスルを刺激できます。

 

その状態で手足を動かすことで、バランス感覚と体幹部の安定性を向上させることができます。

 

負荷をかけるというよりは、体を上手に使う感覚を養うトレーニングです。

 

 

バイシクルクランチで体の土台を作る

 

ヒルクライムで避けたいことがケイデンスがキープできなくなる状態です。

 

体幹部が使えなくて回し続けられなくなると、前述のように足の筋肉がどんどん疲れていきます。

 

それを避けるために、股関節を曲げる筋肉や体幹の下部の筋肉を鍛えましょう。

 

 

 

 

 まとめ〜トレーニングをしてヒルクライムを楽しもう〜

 
ヒルクライムのトレーニングをしていくと、レースでの結果だけでなく普段のツーリングも楽しんで走れるようになります。
 
 
今年は去年より速くなりたいと言う方は、ぜひここで紹介した取り組みを行ってみてください。
 
 
トレーニングに関してわからないことや、メニューの設定はオンラインでも承っております。
 
 
自己流でのトレーニングの継続が難しかったり、何から手をつければいいか分からないと言う方は、ぜひ活用してください。
 

 

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