ロードバイクの膝の痛み対策のためのストレッチ
初心者を中心に、ロードバイクに乗っているときに膝が痛むという悩みを持たれている方はとても多いです。
なぜロードバイクに乗っていて膝が痛くなりやすいかというと、膝の屈伸を長時間反復するからです。
ペダルを回す一回の動きは負担が少ないですが、ライド中に積み上げられる負荷は相当なものと言えます。
ペダルを回している間の膝の可動範囲は非常に大きく、その範囲での曲げ伸ばしを長時間繰り返すことになるからです。
どれくらいの負荷になるかというと、
ケイデンス(1分間にペダルを回した回数)がだいたい80~90くらいとして、3時間のサイクリングに出かけたら、
80~90×60×3で14400~16200回も膝の曲げ伸ばしを続けることになるのです。
普通に生活していたらありえない負荷量になりますよね。
これが自転車に乗っている時の膝の痛みの原因の根幹になる部分です。
一言に膝といっても、痛みの生じる部位は膝のお皿の真上だったり外側だったりと、人それぞれになります。
そして痛みの出る部位によって原因も変わりますし、対策として行うケアやポジション調整も変わります。
では、具体的に膝の痛みが出たときはどのようにケアをしたら良いのでしょうか?
今回はまず膝の真ん中の痛みについて書いていきます。
1、膝の真ん中の痛み(お皿の上、お皿そのもの、お皿の下など)の原因
まず最初は、ロードバイクに乗っていて膝の真ん中が痛む場合の原因と対策についてです。
膝の真ん中とはどこかというと、お皿の上、お皿のそのもの、お皿の下などです。
こちらの図をご覧いただくとわかりやすいです。
そもそも膝のお皿とは、膝の中でも一番出っ張っている部位です。膝蓋骨(しつがいこつ)と言います。
この骨に膝蓋靭帯というバンドが上下からついており、
これが大腿四頭筋という筋肉を通して引っ張られることで膝関節が動きます。
大腿四頭筋は太ももの前面いっぱいに大きくつく筋肉です。
このうちの大腿直筋という筋肉が過度に働くことで、膝の真ん中が痛むことが多いです。
なぜこの筋肉が働きやすいかというと、別の関節の動きを代償してしまうからです。
ペダルを回す動きは、膝の曲げ伸ばしだけでなく股関節と足首の動きも伴います。
これら二つの関節がちゃんと動かないことで大腿直筋が過度に働きやすくなってしまうのです。
大きなものを運ぶときに、3人で分担せずに1人で運んでいるようなものです。
これを繰り返すことで大腿直筋が貼ってしまうことで、連鎖的に膝蓋骨周辺に痛みが出てしまうのです。
2、膝の真ん中の痛み(お皿の上、お皿そのもの、お皿の下など)の対策
2、①股関節と足首のストレッチ
まず最初の対策として、張ってしまっている大腿直筋のストレッチをしっかり行いましょう。
股関節の可動域を広げるのにも繋がります。
①膝立ちになる
②伸ばしたい方と反対の足を前に出す。後ろの太ももは床と垂直になるように。
③上体が前後に倒れないようにしながら前に重心を移動させる
④30秒キープする
また、足首がしっかり動かせるように、ふくらはぎもストレッチしましょう。
①腕立ての姿勢になる
②かかとを床に近づけながらお尻を高くあげる
③この状態で30秒キープする
2、②ペダリングの修正
ペダリングの改善も重要です。
どのように改善するかというと、主に2つあります。
まずここが痛む人は引き足でかかとが高く上がっていて、つま先が下を向いていることが多いです。
足首はなるべく背屈位(つま先が前を向いた状態)をキープしましょう。
また入力をするポイントは12時付近の、なるべく高いところから入力しましょう。
こうすることで股関節を使うことができます。
足首と股関節もしっかり仕事させることで膝への負担を減らします。
こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ〜膝以外の関節がしっかり動くようにしよう〜
ロードバイクの膝の痛みの原因の多くは膝そのものにはありません。
上下にある、足関節と膝関節に原因があります。
それらの動きをしっかり引き出すことで、痛みの予防はある程度まで可能と考えます。
ぜひこれらのストレッチをやってみてください。
前の記事へ
次の記事へ