お客さん”私、体硬いんですよ〜”
わたし”いやいやそんなこと言って、、あ、ほんとですね〜(失礼)”
という流れはもはや鉄板化しつつあります。笑
ちなみに”硬い”という自覚があっても実際動きを見ると股関節はしっかり動いていたり、硬いのは足首だけだったり、という人も結構いますがそれはまた別の話です。
体の硬さを気にする人は自転車に限らず多いです。
ただここで1つ疑問に浮かぶのは、果たして自転車に乗る上で柔軟性は本当に必要なんだろうか?という疑問です。
他のスポーツほど全身をダイナミックに使うわけではないので、そこまで柔軟性は必要なのか?という疑問はごもっともです。
結論から言うと個人的には
”必要条件ではないが柔軟性があるメリットは間違いなくある”
と言ったところです。
極端な話、自転車に乗る以上ある程度体を倒してハンドルに手を伸ばし、脚をそこそこ深く曲げられれば十分ですし、自転車を漕ぐ上でそこまで全身ぐにゃぐにゃに使える必要はないですが、自転車は長時間の運動になることがほとんどなため疲労軽減の観点からも柔軟性はあるに越したことはないのです。
今回は自転車に乗る上で柔軟性があることのメリットと、柔軟性はどこまで改善できるのか?と言う記事です。
1.そもそも”体が柔らかい”とは?
体の柔らかさを判断する指標として長座体前屈や立位体前屈など、全身の屈曲運動があります。
多くの人はこれができるかどうか(”指がつま先につくかどうか”)を見て、指がつかないと体が硬いと言う風に評価します。
筋肉は筋膜を通してつま先から頭まで繋がっているので、この動作で全身の柔軟性を判断するわけです
あとはもう1つ、開脚なんかも取り上げられることが多いと思います。
前屈動作は主に体幹、股関節を曲げる動きが伴っており、開脚は股関節を開く動きと体幹を曲げる動きが伴っています。
体幹と股関節は非常に動く範囲が広い関節でもあるので、これらの柔軟性がある人は往往にして”体が柔らかい”と言えます。
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そしてもう少し掘り下げると、体が柔らかいということは関節を大きく使えるということです。
筋肉の柔軟性はもちろんですが筋力もとても重要になってきます。
ここでいう筋力は、重いものを持ち上げるという意味での筋力ではなく、そもそも関節を動かすために小さな筋肉まで機能しているという意味合いです。
ロードバイクの場合、脚を開く動きは基本的にほとんど使いませんし、ペダリングもそこまで深く膝や股関節を曲げることもないので、柔軟性が必須と言うわけではありません。
しかし長時間連続して運動すると言うその特性から、やはり柔軟性があることのメリットは確実にあると考えています。
2.ロードバイクに乗る上で体が柔らかくなると良いこと
体が柔らかい、つまり体幹と股関節の柔軟性があるとロードバイクに乗る上ではどんなメリットがあるのでしょうか?
2.① 関節の感覚を捉えやすくなりペダリングスキル向上に繋がる
先ほども触れたように柔軟性があるということは筋肉そのものの柔軟性と、関節を支える細かい筋肉の筋力により成り立ちます。それだけ関節を意識して使えるということになるのです。
もっというと、柔軟性を求めてストレッチをするということは、”関節の感覚を捉える練習”と言い換えることができます。
少し話が逸れますが、自分はブログでもTwitterでも股関節主体のペダリングの重要性を唱えている(つもりです。笑)のですが、実際サドルの上で股関節の感覚を捉えることは難しいということも多いです。
関節の感覚を捉えるためにはその関節を意識的に使う練習をすることが一番です。
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⬆︎の記事でもストレッチについて触れていますが、柔軟性を求める過程でもストレッチや筋トレは重要です。
体が柔らかいことそのものより、柔らかくなっていく過程で関節をしっかり使えるようになることが大切なのです。
そういう意味で、体が柔らかくなることは関節への意識を向けやすくなり、ペダリングスキル向上につながります。
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2.② 故障や怪我の予防が期待できる
①からも繋がるのですが、体が柔らかく使える関節が多いということは1つの関節に負担が集中しないということです。
自転車でいうなら特に、膝に集中しやすい負担を分散させることで故障の予防が期待できます。
痛みの原因は膝そのものにはない場合も多いです。
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体が柔らかくなっていく中で多くの関節が使えるようになり、膝以外も意識してペダリングをすることができるようになり、膝への負担が軽減するのです。
また、万が一の落車の際に全身の柔軟性があると筋肉や関節への被害を最小限にできる可能性もあります。
実際に自分も落車自体は経験ありますが、関節などに大きな故障が残ったことはありません。
2.③ ポジションやペダリングの幅が広がる
体幹部の柔軟性があるとより前傾したポジションを取りやすいです。
空気抵抗の軽減から巡航速度向上が期待できるのです。
もちろん、この姿勢をキープするためには体幹の筋力も必要です。
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先ほどの話からもつながりますが、
柔軟性があるということは股関節や体幹までじっくり意識して使えるということなので、
ペダリングでの体の使い方を色々試すことがですができるようになります。
また、走行中に座る位置を変えたりすることもできるようになります。
長時間同じ場所が圧迫されないような対策にもなりますし、座る位置を変えることでまた新しい体の使い方を試すこともできます。
ペダリングの幅を広げられるのです。
3.体は柔らかくなるの?
ここまで体が柔軟であることとロードバイクに乗ることの関係を述べてきました。
では、体は柔らかくなるものなのでしょうか?
3.①継続は必須!では継続のコツとは?
体の柔軟性の構成要素は、
筋肉そのものの柔軟性(伸張性)と関節を支える小さな筋肉の筋力です。
これらはストレッチと筋トレで十分に改善する余地があります。
実際、整体やジムなどに行くとその時は体が軽くなったり、筋力がついたりなどした経験はある方もいると思います。
体は変えられるのです。
ただし、何より大切なのは継続です。
関節が大きく使える状態にあるということを、脳が学習しないといけません。
そのために繰り返し繰り返しストレッチや筋トレを行う必要があります。
継続するための考え方として、あえてストレッチの時間を取ろうとしないことです。
時間を取ろうとすることがそもそもストレスになるかと思います。
言うなれば”ながら”や”スキマ時間”を使うことです。
テレビのCMの間とか、寝る前とか、生活に取り入れやすいタイミングで行うと継続しやすいです。
3.② やり方も工夫する必要あり!
例えば前屈ストレッチをするときに、ただつま先に指をつけるのを目的にすると本質的な目的からずれてしまいます。
あくまで目的は体幹と股関節を大きく使うこと。
しっかりとその関節に意識を向けて、関節が動いているのを感じ取らなければいけません。
また、ストレッチで忘れがちなのは呼吸をしっかりすること。
筋肉の緊張を解かないと逆効果になります。
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4.まとめ
ロードバイクに乗る上で体が柔軟であることは必須ではありません。
しかしスキルアップのための練習の1つとしても乗っていく中で生じる問題の予防のためにも、柔軟性を求めたストレッチや筋トレは有効であると考えています。
自転車に乗る時間以外の時間で体を作っていき、週末ライドや練習の質をもっともっと高めていきましょう!
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