無駄のないペダリングを獲得してもっと速く遠くへ!ロードバイクのペダリングでは内転筋も大切!
内転筋という筋肉についてはこのブログでもよく触れているところです。
一般的にあまりなじみのない筋肉ですが、実は自転車を漕ぐ上でとても大切な役割を担っていると考えています。
力が逃げない、ロスの少ないペダリングをするために、内転筋はとても重要な役割を担っています。
内転筋をしっかり使うことでペダルに無駄なく力を伝えられるとともに、上体もブレにくくなります。
今回は内転筋とロードバイクのペダリングについて書いていきます。
1.内転筋とは?
内転筋とは内腿に位置する大きな筋肉です。
①股関節を内側に閉じる=股関節の内転作用
②股関節を伸ばす=股関節の伸展作用
が主な働きです。
普段は股関節を内側から支えることで、立った状態での動作の安定性を保つように働いています。
※内転筋と一言にまとめていますが大きく分けて5種の筋肉から成り立っているので、正しくは内転筋群と呼ぶのが正解です。
2.内転筋はロードバイクのペダリングにどう働くか
①つま先-膝-骨盤を一直線にしてロスをなくす
上記の作用により、ペダリングではつま先-膝-骨盤を一直線にまとめることでペダルの上下動に伴うロスを無くすように働きます。
股関節が閉じるのに伴い、骨格の構造上、骨盤から膝、つま先まで全身が安定性を増すように固定されていきます。
下降性運動連鎖と言います。
この機構により、脚がブレずにまっすぐ落ちるようになるわけです。
最も力を伝えたい踏み足で、脚がまっすぐ落ちることはとても重要です。
②体幹部と連動して上体がブレないようにする
ある1つの動作を行う時に、筋肉は単体で仕事をすることはなく隣接した筋肉と助け合いながら仕事をしていきます。
筋連結といいます。
内転筋はとくに体幹部のインナーマッスル(体の芯を作る筋肉)と連結していると言われています。
内転筋を効かせることで、脚のみならず上半身もブレにくくすることができます。
①つま先を外に向けた状態での片脚立ち
②つま先を内側に向けた状態での片脚立ち
二つともやってみましょう!
②の方がやりやすいと思います。
③踏み足にも引き足にも作用する?
ペダリングに伴う脚の上下動に限っていえば、内転筋は股関節の曲げ伸ばしどちらにも作用します。とくに曲げる方に作用します。つまり引き足です。
また股関節が深く曲がった状態になれば、股関節を伸ばす方にも作用します。
ハムストリングスや大腿四頭筋、大臀筋といった主要な股関節の屈伸筋群ほど強い作用ではありませんが、
上体をブラさず、それでいてペダリングのロスも抑えるように作用していくと考えられます。
3.内転筋の使い方、鍛え方
内転筋についてはあまり馴染みがないかと思いますが、ペダリングに内転筋を活かすためにはまず、ストレッチで内転筋を使う感覚を覚えること、そして筋トレです。
これを踏まえて感覚を覚えた状態にした上で、ペダリングの際に内転筋を意識をするといった感じです。
①ストレッチで感覚を覚える
ストレッチをかけることでその筋肉が伸び縮みする感覚を脳に伝えることができます。
筋肉を使うという意識が持ちにくいとき、まず最初のステップとしては筋肉の動きを感じ取ることが必要です。その意味ではストレッチは受動的に伸ばすことで感覚を脳に入れやすい手法です。
ストレッチとしては開脚ストレッチが良いでしょう。
いきなり両足は難しいのでこのように片足ずつやると良いです。
この時に意識したいのは前屈を反復してこまめに行うことです。ライド後などによく行う静的ストレッチではなく動的ストレッチを行い、筋肉の伸び縮みを感じ取りましょう。
これでまず、内転筋という筋肉がどこにあり、どのようにした時に伸び縮みするのかを覚えていきます。
②筋トレ
1.横向きに寝て、片足を壁にピッタリつける。
2.壁につけた脚と反対側の脚を、閉じるようにして持ち上げる。
バランスボールを持っている場合以下のエクササイズもおすすめです。
腹筋と内転筋を連動して鍛えることができます。
1.両膝を立てて仰向けになり、両膝でバランスボールを挟む。尾てい骨はしっかり床につける!
2.尾てい骨はしっかり床につけたまま、膝でボールを持ち上げる。
それぞれ20〜30回程度、2セット以上やれると良いでしょう。
ペダリングで意識する上で注意すること
内股で漕ぐといえばそれまでですが、大切なのはまっすぐ膝を上下させること。
踏む時だけ内股になると膝を痛める要因になります。
内転筋に股関節を曲げる作用があることを考えると、引き足で少し内股気味にすることを意識するのがオススメです。
これがやりにくい場合は鍛える必要があると思います。また大臀筋や外則ハムストリングスが硬いという要因もありえます。
4.まとめ
・内転筋は脚から上体まで安定化させるために重要な筋肉である。
・自転車においては上体を安定させペダリングロスをなくす役割がある。
・ストレッチと筋トレをした上でペダリンングでも意識してみよう。
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