【レース中に足攣り対策4選】
ロードレースやヒルクライムイベントで、足が攣ってしまった経験がある方は少なくないでしょう。
最後まで全力で走り切るためには、足攣り対策は必須です。
今回は、なぜレース中に足が攣るのか、そしてどう防ぐべきかを詳しく解説します。
目次
1. レース中に足が攣る主な原因
足が攣る原因には、主に2つの説があります。
①筋肉疲労による神経制御の乱れ
普段よりも強度が高い運動を長時間続けることで、神経と筋肉の連携が乱れ、異常収縮を起こしてしまうという説です。
②水分や電解質の不足
大量の汗をかくことでナトリウムやミネラルが失われ、筋肉が正常に機能しなくなり、痙攣を引き起こすと考えられています。
近年の研究では、筋肉疲労説がより強く支持されていますが、実際にはこれら両方の要素が絡み合っていることが多いため、どちらにも対策することが重要です。
2. 足攣りを防ぐための具体策
①筋肉の持久力を鍛える
攣りやすい筋肉は、単に疲れやすいだけでなく、負荷に慣れていない場合が多いです。
特にレース本番では、トレーニング時よりも高い出力や長い時間の負荷がかかります。
長時間走(レース時間と同じかそれよりも少し長い時間のライド)を定期的に実施する
登坂インターバルトレーニングを取り入れる
ハムストリングスや内転筋といった攣りやすい部位を中心に、補強トレーニングを行う
筋肉を「レース仕様」に仕上げておくことが、攣り防止の第一歩です。
②水分・電解質の適切な管理
発汗により体内の水分とミネラルが失われると、筋肉の興奮性が高まり攣りやすくなります。
これを防ぐには、レース前後の体重変化を把握し、適切な補給を心がけましょう。
1時間あたりの気温にもよりますが目安は1時間あたり500〜1000ml の水分補給
汗の多い場合は スポーツドリンクを飲むだけでなく ナトリウムを含むサプリメントや経口補水液を活用
レース前日から意識的に水分補給を行い、体を「満たして」おくことも大切です。
ナトリウムの摂取は、特に長時間レースでは非常に効果的です。
③無理のないペース配分
序盤で飛ばしすぎると、筋肉疲労が一気に進み、後半に攣りやすくなります。
特に、興奮してオーバーペースになりやすいスタート直後は注意。
パワーメーターや心拍計を活用し、FTPの80〜90%程度を目安にペースを管理
集団内で無理に前に出すぎない
アップダウンが激しいコースでは、登り返しで踏みすぎないよう意識する
「いける!」と思っても、冷静に自分のペースを守ることが、結果的に攣りを防ぎ、好タイムにつながります。
④ストレッチとウォームアップを丁寧に
筋肉が硬いと攣りやすくなります。
レース前は、動的ストレッチを中心に体をほぐし、関節可動域を広げておきましょう。
レース前日は、股関節まわり、太もも、ふくらはぎを中心にストレッチ
スタート前には、ジャンプやその場スプリントなど軽い動きも取り入れて、神経系を活性化
また、普段からストレッチ習慣を持つことが、攣り予防には効果的です。
3. レース中に攣りそうになったら?
完璧に準備しても、思わぬタイミングで攣りの兆候が出ることもあります。
そんな時は、すぐに対処しましょう。
ケイデンスを上げて、筋肉への負担を軽減する
ペダリングの力を抜き、しばらく軽めに回す
携帯しているエナジージェルや電解質サプリをすぐに摂取する
無理に踏み続けると、完全に攣って動けなくなるリスクが高まるため、「違和感」を感じたら即対応が鉄則です。
4. まとめ
レース中の足攣りは、筋疲労と水分・電解質バランスの乱れが主な原因です。
これを防ぐためには、
普段からの持久力トレーニング
ナトリウムを意識した水分管理
無理のないペース配分
丁寧なストレッチ・ウォームアップ
を欠かさないことが大切です。
事前準備を万全に整えれば、足攣りに悩まされずに、最後まで気持ちよく走り切れるはずです。
次のレースでは、ぜひこれらの対策を試してみてください!
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