【レース後の極度の疲労をどう回復する?】
ヒルクライム、ロードレース、グランフォンド。
どんなレースであっても、ゴールした瞬間に押し寄せるのは達成感と、そして圧倒的な「疲労感」。
脚は鉛のように重く、呼吸も浅く、頭もボーッとする。
そんな状態からどうやって体をリセットし、次の走りへとつなげていくかは、すべてのサイクリストにとって重要なテーマです。
今回は年齢やレベルに関係なく取り入れられる「極度の疲労からの5つ回復法」を、解説していきます!
結論!まず5つの回復方法は以下の通りです!
1.睡眠
2.栄養
3.アクティブリカバリー
4.水分と電解質
5.メンタルケア
それぞれを詳しく解説します。
目次
1. 睡眠
疲労回復において最も大きな効果を持つのが「睡眠」です。
特にレース後は、筋肉や神経、内臓までもがフル稼働してダメージを受けています。
この修復作業を担っているのが、睡眠中に分泌される成長ホルモンです。
重要なのは「量」と「質」の両立。
最低でも7時間以上の連続睡眠を確保し、できれば就寝90分前の入浴で深部体温を上げておくと、寝つきが良くなります。
寝室は暗く静かに、スマホは別室が理想です。
2. 栄養
レース中に枯渇したグリコーゲン(エネルギー源)や破壊された筋繊維を修復するには、栄養補給が欠かせません。
特にゴール直後の30分以内が「ゴールデンタイム」と呼ばれ、回復効率が最も高まる時間帯です。
この時間に摂りたいのは、炭水化物+たんぱく質のセット。
たとえば、
バナナ+プロテイン
おにぎり+ゆで卵
エネルギーバー+牛乳
などが手軽でおすすめです。
加えて、鉄・亜鉛・マグネシウムといったミネラル類も、持久力系アスリートには必須。
これらはサプリでも食品からでも構いませんが、食事内容に意識を向けて補う習慣をつけておきましょう。
3. アクティブリカバリー
「レースの翌日は何もせず寝ていたい」という気持ち、よくわかります。
けれど、完全休養よりも軽い有酸素運動(ゾーン1強度)の方が、回復を早めるという研究結果もあります。
これは「アクティブリカバリー」と呼ばれる方法で、血流を促進することで、筋肉に溜まった乳酸や老廃物を排出しやすくする効果が期待されます。たとえば、
ローラー台で30分軽く回す
水中ウォーキングや軽いスイム
自転車通勤や散歩
などが効果的です。
ただし、明らかな筋肉痛や極度の疲労感がある場合は、無理せず休む勇気も大切です。
4. 水分と電解質
体内のバランスを取り戻す
大量の汗とともに失われるのは水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質。
これらが不足すると、倦怠感、筋けいれん、頭痛といった症状につながります。
理想は、レース後に体重を測って発汗量を確認し、それに応じて経口補水液やスポーツドリンクで補給すること。
目安としては、1kg体重が減っていれば、約1Lの水分が失われている計算になります。
また、トイレの回数や尿の色も良いバロメーターになります。
尿の色が普段より濃い場合は脱水状態です。
回復期は、こまめに水分を摂りながら、数日かけて体の水分バランスを整えていきましょう。
5. メンタルケア
心の疲れにもアプローチを
意外と見逃されがちなのが、メンタルの疲労。レースで力を出し切ったあとの「燃え尽き感」、結果に満足できなかった時の悔しさや落ち込みなど、心の整理も回復の一部です。
レースの振り返りをログで行ったり、仲間とシェアしたりすることで、気持ちの整理がつきやすくなります。
次の目標を設定することで、前向きな気持ちを取り戻しやすくなるのもポイントです。
6.まとめ
特別なことより、基本を丁寧に
極度の疲労を感じるレース後こそ、特別なことをしたくなりがちですが、大切なのは「基本をどれだけ丁寧にやれるか」です。
よく寝て
しっかり食べて
軽く動いて
水分とミネラルを補って
心も労わる
これらはどんな年齢、レベルのサイクリストにも共通する「回復の原則」です。
レース後の過ごし方を工夫することで、次の練習、次の挑戦へのステップがスムーズに踏み出せるはずです。
次回のレースでまた全力を出すために、今こそ「休む力」を育てていきましょう!
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