寒い冬こそ最強になれる。春に差がつく「冬ライド完全対策」
寒い日が続いております。
朝、布団から出るのが辛い季節、「布団峠」が一番の難所だなんて感じることも多いのではないでしょうか?
でも、空気が澄んでいて景色がきれいな冬こそ、しっかりと対策をすれば、実はとても快適に、そして来年の春に向けて一番強くなれる大切な時期なんです。
今日は冬のライドを安全に、そして健康的に楽しむために絶対に押さえておきたいポイントを、専門的な視点も交えつつ、分かりやすくお話ししますね。
無理せず、怪我なく、長く楽しむために。冬のライドの「装備」「食事」「走り出し」の3つの柱を中心に、一緒に確認していきましょう!
目次
1. ウェア選びの鉄則:厚着よりも「インナー」にお金をかけよう
まず一番最初に悩むのがウェアですよね。「寒いからとにかく分厚いジャケットを買わなきゃ!」と思ってしまいがちですが、実はこれ、ちょっと注意が必要なんです。
一番の大敵は「汗冷え」です 冬のライドで最も恐ろしいのは、寒さそのものよりも、運動してかいた汗が冷えて体温を奪っていく「汗冷え」です。
分厚いウェアを着込みすぎると、登り坂などで汗をかき、下りや休憩でその汗が一気に冷えて、風邪を引いたりお腹を下したりする原因になります。
高機能インナーが快適さの鍵 そこで僕が強くおすすめしたいのは、高いアウターを買う前に、まずは「高機能なインナー」を揃えることです。
例えば、登山用の「ミレー ドライナミックメッシュ」のような網目状のインナーや、「モンベル ジオライン」などがおすすめです。
これらは汗を肌から素早く引き剥がして外側のウェアに移動させてくれるので、肌面をドライに保ち、汗冷えを防いでくれます。
レイヤリング(重ね着)で調整を インナーをしっかりしたものにしたら、その上には薄手の長袖ジャージ、そして防風素材(ゴアテックスなど)のジャケットを羽織るのがおすすめです。
暑くなったら脱げる、寒くなったら着られる、といった調整のしやすさが、冬のライドを快適にするコツですよ。
2. 食事と水分の新常識:冬こそ「食べること」が仕事です
「冬は汗もかかないし、ダイエットしたいから食事は控えめに…」なんて思っていませんか? 実はこれ、冬のライドでは一番のリスクなんです。
体温維持のためにエネルギーが必要です 冬は、ただ外にいるだけでも、体は体温を維持しようとしてエネルギーを猛烈に消費します。
運動のエネルギー+体温維持のエネルギーが必要になるので、春や秋よりも多くのカロリーを摂取しないと、すぐにガス欠(ハンガーノック)になって動けなくなってしまいます。
ライド前:いつもより「ご飯一杯」多めに 出発前の朝ごはんは、普段よりご飯一杯分、パンなら一個分多く食べるくらいの意識でちょうど良いです。
目安としては500kcal〜700kcalくらいしっかり食べちゃって大丈夫です。
この時、消化にエネルギーを使わないように、食物繊維(野菜など)や脂質(揚げ物や菓子パン)は控えて、お米やパン、うどんなどの炭水化物を中心に摂るのがポイントです。
ライド中:1時間に200〜300kcalを目標に 走っている最中も、「お腹が空いた」と感じる前に食べることが大切です。
1時間に200〜300kcalを目安に、おにぎりや羊羹、スポーツ用のジェルなどをこまめに補給しましょう。
隠れ脱水に要注意! そして忘れがちなのが水分です。
冬は喉の渇きを感じにくいですが、呼気や皮膚から水分はどんどん失われていますし、乾燥もしています。
気付かないうちに脱水症状(隠れ脱水)になると、血液がドロドロになり、パフォーマンスが落ちるだけでなく、心筋梗塞などのリスクも上がります。
目安としては、1時間にボトル1本(500ml)は飲み切るように意識してください。
冷たい水が苦手なら、常温の水や、保温ボトルにお湯を入れていくのも良いですね。
3. 走り出しとトレーニング:関節をいたわって「ゆっくり」と
冬は気温が低く、筋肉や関節が冷えて固まっています。
この状態でいきなり頑張って踏み込んでしまうと、膝や腰を痛める原因になります。
家を出る前に「スクワット」 できればジャージに着替えたら、家の中で軽くスクワットを10回〜20回ほどやって、股関節周りの血流を良くしてから外に出るのがおすすめです。これだけで最初のペダリングの軽さが全然違いますよ。
最初の10分は「インナーロー」でくるくると 走り出しの10分〜15分は、ウォーミングアップの時間です。
ギアを一番軽くして(インナーロー)、足に重さをかけずに、くるくると軽い負荷で回して体を温めましょう。
体温が上がって関節が滑らかに動くようになってから、いつものペースに上げていくのが、怪我なく長く楽しむための秘訣です。
冬は「LSD(長くゆっくり)」が最強のトレーニング 「速くなるためには冬も追い込まないと!」と焦る必要はありません。
むしろ、冬に高強度のトレーニングをやりすぎると、免疫力が落ちて風邪を引きやすくなったり、怪我のリスクが高まったりします。
冬の間は、「LSD(ロング・スロー・ディスタンス)」と呼ばれる、会話ができるくらいの強度で長く走るトレーニングが最適です。 ゆっくり長く走ることで、脂肪を燃焼しやすい体になり、毛細血管が増え、春からのハードな運動に耐えられる「基礎体力(土台)」が出来上がります。
心拍数で言うと最大心拍数の60〜70%くらい、景色を楽しみながら淡々と走るのが、実は春に速くなるための近道なんです。
番外編:末端の冷え対策
指先や足先の冷え、辛いですよね。
グローブやシューズカバーはもちろん必須ですが、それでも冷える場合の裏技があります。
ワセリンやホットオイルを活用する 雨の日や極寒のレース対策でも使われるテクニックですが、足の指先や裏にワセリンやホットオイルを塗っておくと、皮膚に膜ができて保温効果が高まります。
しもやけ対策にもなるので、どうしても末端が冷えて辛いという方は試してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 冬のライドを楽しむためのポイントをまとめると、以下の3つです。
1. ウェアは「インナー」にお金をかけ、汗冷えを防ぐ。
2. 食事は「体温維持」の分も上乗せして、水分もしっかり摂る。
3. 走り出しは「ウォーミングアップ」を丁寧に、強度は上げすぎない。
冬は寒くて億劫になりがちですが、この時期にじっくりと基礎体力をつけておくと、暖かくなった時に「あれ?なんか楽に走れるぞ?」と自分の成長に驚くはずです。
「サイクリストは冬に作られる」なんて言葉もあります。
無理に速く走る必要はありません。
美味しいものを食べるグルメライドでも、景色を楽しむポタリングでも、サドルの上にいる時間が、未来のあなたの体力貯金になります。
風邪などひかないように、暖かくして、安全第一で冬のライドを楽しんでくださいね!応援しています。
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