【亜鉛の摂取で回復力のUP】
目次
1. 「最近疲れが抜けにくい…」それ、亜鉛不足かもしれません
サイクリングをしていると、なんとなく「今日は回復が遅い」「筋肉痛が長引く」「風邪をひきやすい」そんな感覚がありませんか?
年齢のせいかな、と思いがちですが、実は亜鉛不足が関係している可能性もあります。
亜鉛は体の中で作ることができない必須ミネラル。
普段は意識することが少ないですが、免疫力や筋肉の修復、ホルモンのバランスに深く関わっている重要な栄養素なんです。
2. 亜鉛って何に使われてるの?
亜鉛は体内で約300種類以上の酵素の働きを助けています。
ざっくり言えば、「体のあちこちで必要とされている成分」です。
とくに以下の働きがサイクリストには重要です。
①免疫機能の維持
風邪やウイルス感染のリスクを下げるためには、免疫細胞の働きが不可欠。
その働きをスムーズにしてくれるのが亜鉛です。
②筋肉の修復と成長
トレーニングでダメージを受けた筋肉を修復する過程でも、亜鉛は活躍します。
実際、強度の高い運動をする人ほど、亜鉛の必要量が増えることが知られています。
③テストステロンの分泌に関与
亜鉛は男性ホルモンであるテストステロンの生成にも関わっています。
このホルモンは筋力、気力、代謝にも影響を与えるため、40代以降の男性には特に重要です。
④味覚や食欲のコントロール
亜鉛不足で味覚が鈍くなったり、食欲が落ちたりすることも。
知らず知らずのうちに摂取量が減っていく、という悪循環も起こりがちです。
3. どんな人が不足しやすい?
一般的な日本人の食生活でも、亜鉛はやや不足しがちと言われています。
特に以下のような方は注意が必要です。
①加工食品や外食が多い人
②アルコールをよく飲む人(アルコールは亜鉛の吸収を妨げます)
③激しい運動をする人(汗や代謝で消費されやすい)
④高齢者(吸収効率が低下)
つまり、週に何度もトレーニングをして、ビールも好きな40代サイクリストは、最も注意すべきタイプとも言えます。
4. 食べ物から亜鉛をしっかり摂るには?
日々の食事から亜鉛を摂ることが理想です。
以下のような食品に多く含まれています。
①牡蠣(かき)
ダントツの含有量。
一粒で1日分を超えるほど。
②牛赤身肉、豚レバー
吸収効率が高く、筋肉にも良い。
③ナッツ類(カシューナッツ、アーモンド)
④卵、チーズ、大豆製品
ただし注意点として、植物性食品に多く含まれるフィチン酸は亜鉛の吸収を妨げる働きがあります。
納豆や玄米ばかりでは逆効果になる場合もあるので、動物性と植物性をバランスよく摂ることがポイントです。
5. サプリメントは必要?
食事で摂取できればそれがベストですが、現実はなかなか難しいですよね。
そんなときは、サプリメントの活用も有効な選択肢になります。
厚生労働省が定める成人男性の1日の推奨量は11mg程度。
これを食事だけで満たすのは簡単ではありません。
特にライドの後や仕事で忙しい日が続くと、摂取量はガクッと落ちます。
ただし、摂りすぎには注意が必要。
1日40mgを超えると、鉄や銅の吸収を阻害したり、吐き気などの副作用が出ることもあるので、サプリメントを使う場合は表示をよく読み、10〜20mg程度にとどめるのがおすすめです。
6. 小さな意識が、大きな変化につながる
亜鉛は目に見えない栄養素ですが、体のあらゆる働きを支えてくれる「縁の下の力持ち」です。
サプリに頼らずとも、週に1〜2回は牡蠣や赤身肉を取り入れる、ナッツを間食にするなど、ちょっとした工夫で変わってきます。
「最近ちょっと疲れが取れないな」「風邪をひきやすくなった気がする」そんなときこそ、自分の食生活を振り返ってみてください。
その“なんとなく不調”は、亜鉛で変わるかもしれません。
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