冬のサイクリングでの体のケアの基本
寒い時期でもがっつり外を走る方は、ぜひこの記事をお読みください。
冬のライドは、春や秋と比べて体にかかるダメージが大きくなります。
これには、いくつかの理由があります。
目次
冬のライドが体に与える影響
まず、冬は寒さに対応するために体温を維持しながら走る必要があります。
寒い環境では、体は通常以上にエネルギーを消費します。そのため、単にペダルを回す以上に消耗が激しくなるのです。
例えば、真夏のライドでは暑さで体温が上がりすぎないよう汗をかいて冷やしますが、冬はその逆。外気の冷たさに対抗して熱を生み出すため、基礎代謝が上がり、エネルギー消費が増えます。
「冬はお腹が空きやすい」と感じたことはありませんか?
それは、体温維持のために体がエネルギーを使い果たしているからです。特にライド後にお腹が空いて仕方ない感覚が強いのはその証拠です。
さらに、冬は筋肉の温度が低くなりがちです。低い筋温に加え、冬用ウェアの厚みが体の動きを制限することで、関節への負担が増加します。このように、寒い季節は筋肉や関節へのリスクが高まりやすい環境だといえるのです。
冬のライドで重要な2つのポイント
冬でも安全で楽しいライドを続けるために、以下の2点を意識することが大切です。
・栄養補給
・ウォーミングアップ
これらを具体的に解説します。
体温維持のための栄養補給
冬は春や秋に比べて糖質の消費比率が高くなると言われています。
なぜなら、体温を維持するためのエネルギー消費が増えるからです。具体的には、自転車をこぐための糖質に加えて、体温を保つための糖質も必要になります。
●栄養補給のコツ
冬のライドでは、以下のような糖質を中心としたエネルギー補給が重要です。
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携帯食: バナナ、エナジーバー、ジェル状の補給食など、吸収が早いものを選びましょう。
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糖質入りドリンク: グランフォンドウォーターのような補給飲料が適しています。
冬はオーバーヒートすることが少なく、汗をかきにくいため、休憩を控えめにしてしまいがちです。
しかし、適切なタイミングでの補給を怠ると、エネルギー不足に陥りやすくなります。
●水分補給の注意点
冬は汗をかかないからといって、水分補給を忘れがちです。しかし、乾燥した空気や呼吸、小便を通じて水分は失われ続けています。この隠れ脱水が、パフォーマンス低下や回復の遅れにつながります。
例えば、乾燥した空気が喉や肌から水分を奪うことで、気づかないうちに体内の水分バランスが崩れるのです。そのため、トイレの回数が増えるのを恐れず、こまめな水分補給を心がけましょう。
2. ウォーミングアップの重要性
冬の筋肉は、寒さによって温度が低くなり、粘弾性が落ちます。この状態では、筋肉の動きが鈍くなり、可動域も狭くなりがちです。加えて、厚手の冬用ウェアが動きを制限し、関節の動きがさらに悪くなることも。
●ウォーミングアップの具体的な方法
冬のライドでは、以下のようなウォーミングアップを取り入れると効果的です。
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軽いギアでの回転: 走り出してから10~15分程度、軽いギアでケイデンス100回転を目安に回しましょう。全身に血液を巡らせ、筋温を徐々に上げることが大切です。
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動的ストレッチ: ライド前に家で行う動的ストレッチも有効です。特に股関節周辺のストレッチを意識しましょう。
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股関節の前面のストレッチ:ランジのような動作で、足を大きく前後に開き、前足に重心をかける。
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股関節の後面のストレッチ:太ももの裏側を伸ばす意識で、前屈動作を取り入れる。
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これらを取り入れることで、筋肉の可動域が広がり、関節への負担を減らすことが期待できます。
冬のライドを楽しむ工夫
最後に、冬のライドをより楽しくするための工夫を紹介します。
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適切なウェア選び: 防風性や保温性に優れたジャケットやインナーを活用しましょう。
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ホットドリンクの携帯: ボトルに温かい飲み物を入れると、冷えた体を内側から温めることができます。
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仲間と一緒に走る: 冬は孤独になりがちですが、仲間と走ることで安全性と楽しさが倍増します。
寒さが厳しい冬のライドは、体にとって負担が大きい反面、しっかりと対策を取れば楽しさも増すものです。栄養補給とウォーミングアップを徹底して、冬の道を思いきり駆け抜けましょう!
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