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ロードバイクはやはり高身長が有利?という考察

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この記事の要点

①ペダリングをする上での長身によるメリットを考察

②脚が長い方が絶対的に脚を伸ばすてこが大きくなる

③同じパワーを発揮するなら脚が長い方が少ない筋力で済む

ロードバイクと身長の関係って考えたことありますか?

よく言われるのは高身長は有利であるということ。

現にクリス・フルームを筆頭にグランツールのトップクラスの選手は非常に長身ですよね。

乗鞍や富士ヒルなどでトップを争う選手達も細身で長身な選手が多いイメージです。

長身な選手に強い人が多いことはやはり長身ならではの原因がありそうです。

ここに関して、体の専門家なりに考察をしてみましたが、少ない筋力でも高いパワーが出せるという長身ならではの利点があるようでした。

1.バイクにパワーが伝わるとはどういうことか?

パワーはペダルにかかるトルクとクランクの回転速度で決まる

自転車はペダルを踏み、回した力がクランクを介してチェーンに伝わり、チェーンがスプロケットを介してホイールを回転させることで前に進みます。

当たり前ですが、ペダルに力を込める人間がエンジンになるわけです。

最近流行りのパワーメーターはペダルに力が込められることによる仕事率を測定しているわけです。

そしてこのパワーはペダルにかかるトルクの総和とクランクの回転速度で決まります。

ではペダルにかかるトルクとはどのように生み出されるのでしょうか?

 

”筋力によるトルク”と”重さによるトルク”

最終的にペダルにかかるトルクは、脚の重量により発生するトルクと脚力により発生するトルクがあります。

この総和が大きいとペダルに伝わるパワーは大きくなります。

なのでこのトルクを如何に効率良く発生させるかがペダリングでは重要になりますが、トルクを決定する因子に脚の長さがあるわけです。

2.長身が有利な理由の考察

脚が長いほど股関節を伸ばすてこが大きくなる

ここではシンプルに、股関節の進展による踏み足に絞って考えていきましょう。

ペダルを踏む時は股関節を伸ばす動きが伴います。

骨盤辺りを軸と捉えると太ももが時計回りに回転する動きがペダリングでの踏み足、股関節の伸展になります。

図の青矢印です。

この青矢印が大きいと上で触れたトルクが大きくなります。

股関節を軸にしたテコで考えると、軸から大腿骨の重心までが長いほどこのトルクは大きくなります。

脚が長いほど、軸から重心までの距離は長くなります。

脚が長い方が短い人より同じトルクを出す時に少ない筋力で済む

要するに大腿骨が長い方が、股関節伸展のトルクは大きくなりやすいわけです。

純粋に骨だけをペダルに落とした場合のトルクを説明しましたが、ここにさらに筋力によるトルクが加わります。

図のGが臀筋力で、赤い曲線の矢印が筋力による股関節伸展トルクです。

赤と青の矢印を合わせたトルクが最終的にペダルにかかるトルクになります。

なので同じ大きさのトルクをペダルにかけようとした場合、脚の長い人は短い人より青の矢印が大きくなる(Bが長いため)分、筋力は少なくて済むのです。

言うなれば省エネということですね。

同じ股関節伸展トルクを発揮する時、大腿骨が長い人は短い人より少ない筋力で済むわけです。

 

ちなみにてこがつく位置は股関節と少し変わりますが膝についても同じことが言えます。図のQは大腿四頭筋です。

日本のアマチュアトップのクライマーたちを見ても皆長身で細身ですよね。

少ない筋肉量でもペダルに高いトルクをかけ続けることが出来る、だからこの細身からは想像もつかないようなパワーを発揮し続け、乗鞍や富士スバルラインを一時間を切るような速さでかけ登れるのではないかと思います。

もちろん、心肺機能や遅筋線維で発揮できる筋力が強いという要素も大きいはずです。

 

低身長はダメなのか?

ここまで高身長のロードバイクにおけるメリットを書いてきましたが、あくまで高身長の方がトルクを発揮しやすいというだけで、パワーを決定つける筋力の強化や、クランクの回転速度を上げられるように心肺機能を強化するなど補う要素は多くあります。

細いだけで筋力がなければ意味はないですからね汗

 

 

 

まとめ

①ペダルへのトルクは筋力と足の長さの積で決まる。

②脚が長いほうが少ない筋力でトルクを発揮できる。

③低身長でも諦めちゃだめ!笑

 

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