呼吸を意識して安定したペダリングを手に入れよう!ロードバイクに乗る時の”呼吸”の重要性
長時間運動することが多いロードバイクにおいて意外と大切なのが”呼吸”です。
基本的に有酸素運動なので呼吸を丁寧に行い確実に酸素を取り込むことはロングライドで疲れにくくなるためにとても重要です。
またそれだけでなくロードバイクに乗る上で呼吸をしっかり意識することには様々なメリットがあります。
インナーマッスルという、体の奥底にある筋肉が呼吸することで刺激されて、体が安定していくのです。
これが長距離を走る上で疲労軽減につながっていきます。
今回はロードバイクと呼吸について少し掘り下げて書いていきます。
1.ロードバイクで呼吸をしっかり行うメリット
胸周りがリラックスし下肢の動きがスムーズに
俗にいうインナーマッスルというのが横隔膜と腹横筋です。
体の一番深くにあり、体幹の土台となる筋肉です。
構造上、インナーマッスルがしっかり働くことで、体の表面にある大胸筋や腹直筋などのアウターマッスルがリラックスすると言われています。そしてリラックスしたアウターマッスルは体を動かす方に集中できるわけです。
ロードバイクの場合、長時間にわたりペダリングを行うため、アウターマッスルがリラックスして働くことは疲れにくさに繋がります。肩や腰の負担軽減にもなりますね。
また腹筋群がしっかり骨盤を支える仕事をするため、その分股関節を無駄なく使うことができるようになります。
呼吸をしっかり行うことで持久力が向上する
呼吸筋の強化により持久力が向上するという報告があります。
呼吸筋がしっかり働くということは、多くの酸素を取り込めるということです。
長時間の有酸素運動を行うロードバイクではこれは非常に重要ですね。
なので呼吸筋がしっかり働く体づくりがロングライドではとても重要になってくるわけです。
2.そもそも呼吸とは
安静呼吸は横隔膜がメインで行われる
呼吸に携わる筋肉は数多くありますが、まず普段行なっている呼吸で体にどんなことが起きているかを説明します。
普段いつも行なっている呼吸は横隔膜(図の赤線)という筋肉により行われます。
横隔膜は胸郭の底にあり、これらが肺を囲うカゴのような役割を担っています。
息を吸うときは横隔膜が働き、胸郭の底が沈んでいきます。
この動きに合わせて胸郭が前後左右に広がり、この時に肺が膨らむため空気を体の外から取り込むことができるわけです。
逆に息を吐くときは横隔膜が緩み、胸郭の底が上に上がって行きます。これにより胸郭が縮まり、肺の中の空気が押し出されるわけです。
これを安静呼吸と言います。
安静呼吸と運動するときに行う呼吸(=努力性呼吸)の違い
安静呼吸に対して意識的に行い多くの空気を取り込むような呼吸を努力性呼吸と言います。
努力性呼吸では横隔膜以外にも息を吸い込むために外肋間筋や大胸筋、胸部の脊柱起立筋といった、強化くにへばりついた筋肉が働きます。
逆に息を吐く時には腹横筋や腹斜筋、腹直筋などのいわゆる腹筋群と、内肋間筋が働きます。
ロードバイクに乗る時にはこの腹横筋などの腹筋群での呼吸、腹式呼吸が大切になります。
3.ロードバイクに乗っている時にオススメの呼吸方法
これまでの話をまとめると、腹横筋や横隔膜を意識した呼吸をすることで体幹部が安定するとともに、全身の外側の筋肉、アウターマッスルを無駄なく使えるということですね。
なので呼吸筋である腹横筋を鍛えたり、それが働くような体つくりをしましょう!
と言いたいところですが、ロードバイクを漕ぎながらこれらを刺激する方法を知った方がより実践的です。
これはワンポイントを意識するだけで良くて、口をすぼめて息を長めに吐くことです。
こうすることで、胸郭から空気を押し出すようになるため、腹横筋がしっかり働くようになります。
4.呼吸筋がしっかり働く体づくりとは?
ストレッチと筋トレ、代表的なものを1つずつ紹介します。
呼吸筋を活かすストレッチ
①脇腹のストレッチ
①あぐらをかいて両手を横に広げて
②片手を天井に向けて伸ばしつつ脇腹をぐーっと伸ばす。
③”②”の状態で3回深呼吸する。
胸郭の柔軟性を確保することで、胸郭に付いている横隔膜や腹横筋が力を出しやすくなります。
呼吸筋を鍛える筋トレ
②ドローイン
腹部引き込み動作と言ったりします。
やり方は非常に簡単で、四つ這いで息を吐きながらお腹を背骨に引き寄せる。
これだけです。主に腹横筋が鍛えられます。
まとめ
1.ロードバイクに乗る時に呼吸をしっかり意識することで、疲れにくくロスのないライディングが可能になる。
2.持久力の向上も期待でき、ロングライドでは特に有効と考えられる。
3.胸郭のストレッチや腹横筋の強化を行おう。
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