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ロードバイクに乗っているときの腰痛の原因をまとめた論文のまとめ

2018/11/01
 
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この記事の要点

①ロードバイクの腰痛の原因に関する8つの研究論文のレビューである

②ロードバイクに乗っていて腰痛になる原因は主に体幹の弱さとポジションがある

③予防・対策のために臀筋・腹筋とインナーマッスルを鍛えよう

ロードバイクに乗っていて直面しやすいのが膝痛・腰痛・肩こりではないでしょうか?

初心者の方から熟練者の方まで誰もが直面した経験があると思います。

ロードバイクは軽快車と違い前傾姿勢がキツいため負担が大きく、このような体の悩みに直面しやすいんですよね。

 

この問題は日本人に限った話ではないようで、自転車先進国である欧米諸国でも悩むサイクリストが多いようです。

今回は欧米で行われたサイクリストの腰痛を分析した研究を統合し、そのエビデンス(=科学的根拠)をまとめた論文を噛み砕いて説明していこうかと思います。

 

1.論文の要点

①腰痛持ちとそうでないサイクリストにおけるバイクポジションと体幹の筋活動及び脊柱の運動学の関係

今回紹介する論文は

Relationship Between Body Positioning,Muscle Activity, and Spinal Kinematics inCyclists With and Without Low Back Pain:A Systematic Review. Gabriel M. et al. 2016

です。

引用元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/27784817/?i=4&from=cycling%20muscle%20activation&filters=SystematicReviews

この論文はシステマティックレビューといってテーマに沿った論文を大量に集積し、セレクションに基づいて論文を厳選していき、生き残った論文の結果を統合して最も科学的根拠として強い知見を導き出したものです。

エビデンスレベル(根拠としての強さ)はとても高い論文になります。

②研究の背景

・長時間の前傾姿勢による腰部の負担は大きく、米国ではサイクリストの多くが腰痛に悩まされている

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・腰痛のメカニズムとして筋肉の疲労や背骨に加わるストレスなどの仮説があり多くの研究で検証されてきたが確固たるエビデンスはない

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・ポジションとカラダの関係を検証した研究をたくさん集めて厳選してその関係を見つけ出してやろう

という流れです。

③欧米のサイクリストの腰痛事情

オーバーユースによる故障は明確な受傷機転がある故障と同数認められ、米国だけでみても約2300万人のサイクリストが生涯に1度オーバーユースによる故障を抱えている。
その中でも特に腰痛にかかるサイクリストが多く、58%のプロ選手が腰痛を抱えているという。

米国のサイクリスト界隈ではオーバーユースによる腰痛はかなりメジャーなようですね。

 

空気抵抗の軽減のためにサイクリング中は背骨を深く曲げた姿勢を長時間取っている。
長時間腰を曲げた姿勢を取ることでお腹の筋肉の活動や背骨にかかるストレスに影響を与えているのではないか。
筋肉の疲労、背骨の靭帯へのストレス、腰を伸ばす筋肉の過活動など多くの仮説が唱えられたが充分なエビデンスを導かれていない。
特にバイクポジション、体幹の筋肉の活動、背骨の動きとの関係については一定の見解が得られていない。

ロードバイクのポジションと腰痛は関係がありそうと分かってはいるものの、腰痛の原因に関しては一定の見解が無いようです。

 

2.サイクリストの腰痛の原因

①体幹筋力の弱さ

腰痛のある選手とそうでない選手で筋肉に疲労の出方を比較したところ

・腕や背中の筋肉の疲労が早く出ている

・腰痛のあるサイクリストは休息時もペダルを回している時も、腹筋と背筋の厚さは腰痛のないサイクリストより薄かったこと

腰痛のあるサイクリストは体幹筋力が弱い分ハンドルへ荷重してしまうということですね。

②ハンドルバーが低すぎる

ハンドルバーの高さと脊柱(=背骨)の湾曲具合の関係を調べたところ

・ハンドルバーが低くなるにつれて腰は深く曲がる。

・腰痛のあるサイクリストは骨盤を前傾させすぎている

ペダルに座っていて骨盤が前に倒れている時、腰を伸ばす筋肉は過度に働いている状態です。

こうならないようにハンドルとサドルの落差はつけすぎないこと、骨盤を起こして漕ぐことは腰痛対策として有効ということが言えそうです。

またのポジションが取れるように腹筋と腰回りの強化が大切になりますね。

③背骨の運動とライド姿勢の関係

ロードバイクに乗っている間の骨盤と背骨の角度と腰痛の関係を検証したところ

・腰痛持ちのサイクリストは乗車時の腰仙関節(下図参照)のカーブが強い(=反り返っている)。

・腰痛持ちのサイクリストは腰仙関節が曲がりきった状態で走っている時間が長い。

またこれに付随して他の報告では腰部に対する認知運動療法(カラダの動いている感覚を捉えてそれを覚えていきカラダの使い方を直すアプローチ)を行うことでロードバイクに乗っている時の腰痛が軽減したという報告も。

カラダを使う上で本来はあらゆる関節が連動して動く必要がありますが、それができてない人は経験上結構多いです。

そしてその使い方が関節の痛みに繋がっていたりしますので、この例でいう腰仙関節のように使えていない場所の使い方を覚えるというのはとても大切です。

 

3.インナーマッスルを強化して腰痛対策・予防

この論文からお腹と腰回りの強化とそこを使えるようになることが、サイクリングにおける腰痛対策と予防には重要ということが分かります。

 

今回特に注目していきたいのが前項の②と③。

②より骨盤を起こすことが重要であることがお分かりいただけたかと思います。

また③より腰仙関節が前に倒れないようにすることも重要ということが分かります。

 

サドルの上で骨盤を起こすために、腹筋と臀筋が重要になってきます。

対策エクササイズとしてはヒップアップが良いでしょう。

また腰仙関節のサポートをするために重要なのが多裂筋と腸腰筋です。

馴染みのない筋肉だと思いますが、背骨の根っこを支える重要な筋肉です。

股関節周りや腹筋周りを強化して腰回りをサポートするとともに、負担のかからないポジションに調整していきましょう。

 

4.まとめ

・体幹の弱さにより腰が反り返り、腰痛のリスクになる。

・無理のないハンドルとサドルポジションに設定しよう。

・腹筋、臀筋、腸腰筋、多裂筋の強化をして腰痛予防をしよう。

 

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